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社内報のつくりかた

社内報企画のネタってどこにあるの?!

2020.12.12

2017.03.21

こんにちは。元編集者のディレクターnocoです。

社内報の企画を立てるのって大変ですよね?「企画さえ決まればあとは早いのに~!」と思うことが多々あるかと思います。今回は、私が社内報の企画を考えるときに実践していた方法をご紹介します。

私の社内報の企画のネタの拾い方は、大きく分けて2つあります。
(1)身近で拾う  (2)外で拾う

では、具体的にどのような方法があるのか。 まずは、「身近で拾う」場合です。

(1)社内報のネタを身近で拾う 

アンケートなど数値化できるデータを取る

最も取り入れやすいのは、数値が大きかった回答に着目することです。
例えば、営業職の9割の人が契約する時よりもアフターフォローの方が大切だというデータがあったとすると、これは新人営業の人たちに伝える価値のあるノウハウ情報となります。これでひとつ企画が生まれます。
数字は、記事の中でとても説得力を持つ素材です。アンケート結果をグラフで載せる、数字をアイコン的に際立たせてデザインする、など、表現のバリエーションが増えるのも利点です。

読者(社員)の生声を聞く

これも定期的に社内報のアンケートを取るという方法もありますが、ぜひ時間を見つけて、直接意見を聞いてみて下さい。雑誌でも定期的にグルインを行い、読者がどう読んでいるのか、何に関心があるのかを調べて誌面づくりに活用しています。

ここで着目したいのは「負」の意見です。「載っている情報でわからない言葉があった時に聞くに聞けない。もっとわかりやすいと助かるんだけど…」という意見があったとします。すると、「今さら聞けない!○○○○(社名)用語辞典」というような社内報企画アイデアが湧いてきます。多くの雑誌の記事の目的は、読者の「負」の解消です。「負」の意見はネタの宝庫です。

記事制作や取材で発見したことをヒントにする

取材対象者が言っていた言葉、書いた原稿の中からキーワードを見つけます。例えば、数名の取材対象者が同じ言葉を言ったとしたら、印象に残りますよね。その共通ワードは、多くの社員に共通することかもしれない。そこで、そのワードを切り口に社内報企画を考えてみます。

例を挙げると、取材で毎回「ありがとうと言われた」エピソードが出てきたとします。すると、「売上の達成やスキルアップなど色々なやりがいはあるけれど、結局一番のモチベーションは、シンプルに『ありがとう』と言われることなのではないか」と想像します。そこで、「私の今年一番の『ありがとう』大発表!」という企画が浮かびます。これは、企画に慣れてきたら自然にできるようになると思いますが、この循環が生まれると、社内報の企画はずっと楽になります。

他にも、自分が知りたいと思ったことを企画にするというのもひとつの手です。
特に社内報担当になって間もない頃は、読者に近い目線で企画を考えることができます。「企画とはこういうものだ」というフィルターがない分、その素朴な視点は、経験を積むと逆に出てこない発想です。とにかく、たくさん企画を立てることが、企画力アップの近道です。難しく考えずに、思いついたものをどんどん言葉にしていきましょう。

次は「外で拾う」方法です。

(2)社内報のネタを外で拾う

何を拾う?

外で拾えるネタとしては、世の中の動き、流行、世代的な傾向、空気感などがあります。これらは直接的な社内報の企画になることは少なくても、企画の方向性や表現の仕方の参考になります。

例えば、老若男女問わず爆発的に流行っているキャラクターがあるなら、それを文字ったタイトルは親しみやすい記事作りの役に立ちますし、「夜も出歩く人が増えて街が元気になった」雰囲気を感じたのであれば、勢いを感じさせる「前に進もう」的な記事がいいでしょう。その時の世の中の雰囲気は、社員の方たちにも反映されているはずです。

ネタを社内報企画に結びつける

流行を企画のネタにする方法の一例をご紹介すると、ひと昔前、若い女性の間で「2娘1(にこいち)」というスタイルが流行りました。仲の良いお友達同士、同じコーディネートをするというものですが、この時期、本当に街の至る所で同じ服を着た人たちを見かけました。もちろん単なるファッションの流行りとも思いますが、例えば、私ならこれを以下のように社内報の企画に結びつけます。

みんなと一緒がいいんだな~。仲が良いことをアピールしたいのかな。

「一緒だと安心」「つながりがわかると安心」なのかも。

・自分とかけ離れた人の言葉よりも同じ立場の人の言葉の方が響くのでは。
・「頑張っている」というより「同じ思いをしている」が大事かもしれない。

(若い世代に向けた記事を作るとき)
記事の取材対象者の選定、語ってもらう内容、デザインテイストに反映します。
・ターゲットと同じ世代・キャリアの人に登場してもらう。
・語ってもらうことは、みんなの「お手本」となることより「共感」を得られること。
・同じポーズや同じアイテムを持った写真などで、「同じ」ということがビジュアルでも伝わるよう工夫する。

書店は「みんなに受け入れられやすい」表現の見本市

市販の雑誌は企画を立てる上で欠かせない参考資料ですが、毎月発行されるたくさんの雑誌をすべて読むことは難しいでしょう。

時間のない中でも効率よくチェックするおすすめの方法は、書店の雑誌コーナーや「売れている本」コーナーをざっと見ることです。一冊一冊を読むのもいいですが、並んでいる全体を見ることで発見できることもあります。

例えば、使っているキーワードや、タイトルの付け方などの傾向がわかります。
「口語体が多いな」「長めで説明的なものが増えている」「○○すぎるはもう使ってないな」など、そこで感じた傾向を社内報の記事作りに反映します。結構見比べるとおもしろいですよ。

私が新米編集者だった頃、当時の上司によく言われた言葉があります。
「夜遅くまで机にかじりついていても良い企画は生まれない。編集者はもっと外に出て、世の中の人がどんな風に生活しているかを見なければダメ。世間一般の人が帰る時間の電車に乗り、飲みに行き、街歩きをしなさい」
そうは言っても、目の前のやることがいっぱいでそんな余裕ないよ~(泣)と思ったものでしたが、その後経験を積むうちにその言葉の意味がよくわかりました。

みなさんも社内報の読み手である社員の方たちと同じ目線で社内外を見て回り、普段の生活までイメージを膨らませてみて下さい。きっと何かピンとくるものが見つかりますよ!

 

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