社内報のつくりかた
目次
こんにちは!かわうそです。今回は出産・育児・介護といったライフイベントで一時的に会社を休んでいる社員に向けて社内報でどんな情報発信をしていけばよいか?をテーマに取り上げます。仕事・家事・育児・介護と仕事の両立は、実際に経験した人でなければわからないことも多く「予想以上に大変!」と実感している人も多いはずです。そして、休暇を終えて仕事に復帰したばかりの人は職場環境の変化に不安やストレスを抱えているかもしれません。そこで【ライフイベントと仕事をうまく両立させるヒント】・【会社のサポート体制】をわかりやすく伝えるために何をすればよいか、社内報や社内SNSを利用したインナーコミュニケーションのあり方について考えていきたいと思います。
「ワークライフバランス」や「働き方改革」を推進するうえで重要なことは、出産・育児・傷病・介護などのライフイベントと仕事をどう両立させるのか?という問題です。安心して子どもや家族を預けられる保育園や介護施設がなかなか見つからないケースもあります。小学校入学後は学童保育の運営時間が保育園より短く、仕事・家事・育児のやりくりが難しくなる「小1の壁」に直面している人もたくさんいます。本人は仕事を続けたい気持ちがあるのに、環境が整わずにやむなく退職を選択する人もいるのではないでしょうか。
しかし、近年はオフィスに出社することを前提にしたワークスタイルから脱却し、リモートワークを導入・推進している企業も増えています。スタートアップ企業ではオフィスそのものを持たずに事業を展開している会社もあります。働く時間や場所の制約を少なくすることで通勤の負担も軽減されるので、条件が整えばライフイベントと仕事をうまく両立できるかもしれません。少しずつではありますが、ワークスタイルの多様化とともに社会全体の意識も変わりつつあるといって良いでしょう。
多様なワークスタイルが広まりつつある今、オフィスで顔をあわせる機会はなくても同じ会社で働く仲間として価値観や目標を共有するために、社内報や社内SNSが果たす役割はとても重要です。
会社の最新ニュースや経営状況をタイムリーに知らせるだけでなく、「ライフイベントを乗り越えながら会社を辞めずに仕事を続けるにはどうすればよいか?」-社員が自分に問いかけながら、キャリアの構築に役立つヒントや手がかりをみつけられるように情報や記事を積極的に発信してきましょう。
記事の一例として《出産・育児・介護など休職中の社員へのサポート制度の案内》・《平成29年に法改正された育児・介護休業法のポイント》・《厚生労働省「イクメンプロジェクト」の紹介》などが考えられます。会社のサポート制度や法律を紹介したり、関連する社内規程をわかりやすく解説することも社内報の大切な役割のひとつです。またライフイベントと仕事を両立させた社員のインタービューや体験談は「なるほどこういう方法や制度があったんだ!」という気付きにもつながり、これから休職する人はもちろん、全社員が自分自身の働き方を考えるきっかけにもなります。
休職中も組織改編や人事異動、最新情報をキャッチアップできるように、出産・育児・介護などで休職中の社員に社内報を送付している会社はかなり多いのではないでしょうか。育児休暇取得率の高い会社では、産休・育休中の社員を対象にした社内報や社内SNSなど専用メディアを立ち上げているケースもあります。休職中に新しいシステムが導入されたり、画期的なサービスがローンチされたりしていると、何となく会社から離れている寂しさや仕事を休んでいる焦りを感じてしまうもの…。そういったネガティブな気分にならないよう会社の最新情報や、復職した人たちの産休・育休中の過ごし方、復職後の仕事・育児のバランスのとり方、復帰に向けて必要な準備などを社内報で紹介し、休職中の社員を応援する情報発信をすれば、メンタル面でも社員をサポートできます。
こういった情報発信は【1】産休・育休で休職してから職場復帰までの過ごし方をイメージしやすい【2】ライフイベントと仕事を両立させている社員の負担や苦労について同僚社員からの理解が得られやすいという2つの点で大きなメリットがあります。社内報で育児休暇を取得した人の体験談を掲載すれば、これから結婚や出産を控えた社員にとっても自分のキャリアデザインを考えるうえで参考になるはずです。
介護休暇を取得する社員は勤務年数も長く、専門性の高い仕事や管理職に就いている人も多いかもしれません。あるいは定年間近という人もいるはずで、育休や産休中の社員とは異なるライフステージ、キャリアステージにあることを考慮した情報発信が必要です。介護の問題は同僚や上長に相談しにくいと感じている人も多いのではないでしょうか。最近は介護離職を防ぐために仕事と介護の両立に役立つ制度や知識を学べるセミナーや勉強会を開催する会社も増えています。社内報でセミナーの様子や参加者の声を詳しく紹介すれば、介護と仕事の両立への不安を軽減できるかもしれません。
最近はライフイベントで退職した社員の再雇用を推進している企業も増えていますが、ライフイベントをどう乗り越えたかの経験を社内報で語ってもらうことは、若い世代の社員にとっても「もし自分が当事者だったら介護と仕事をいかにして両立させるか」を考えたり、自分の健康維持や心の持ちようにも役立つヒントがたくさんあるように思います。そして同僚社員としてどんなサポートができるのか、会社で整備してほしい支援制度なども明確になり、より働きやすい環境づくりにも役立ちます。さらに仕事はもちろん人生経験豊かな社員と若い世代の社員のコミュニケーションの場をつくるために何をすべきか、総務や人事部門とも連携をしながら取り組んでいきたいテーマです。
仕事と両立をするうえで大事なのは、会社で働く社員どうしの理解と配慮です。仕事に復帰したものの、子どもの傷病で早退をしたり休んだりすると同僚から嫌味を言われたりして「他人に迷惑をかけているのではないか?」と何となく後ろめたさのようなものを感じている人も多いかもしれません。社内報や社内SNSなどのコミュニケーションツールで、ライフイベントと仕事の両立に関するトピックを積極的に取り上げると、さまざまな立場で働く社員への理解を深めることができます。
たとえば未就学児の子どもがいる場合、「子の看護休暇」の取得が法律で認められていますが、こういった制度や関連する社内規程を職場内できちんと把握できているでしょうか?子どもがインフルエンザにかかり会社を休まざるを得ない場合でも、誰かが仕事のサポートをできる体制になっているでしょうか?育児中は子どもが風邪をひいたり、インフルエンザにかかったりするのはよくあること。育児中に起こり得る状況を周囲の人が理解することでお互いに信頼しながら働ける職場環境が実現します。そういった観点からも社内報や社内SNSで他者理解が深まるような情報発信を心がけていきましょう。
社内報でライフイベントと仕事の両立を応援する記事を掲載するほか、育児や介護で休職中の社員が参加できる交流会を定期的に開催している企業もあります。同じ問題を抱えている人との情報交換を通して悩みを解決するヒントが見つかるかもしれません。休んでいる間は会社から距離が離れているぶん、リアルな交流を通して安心感や連帯感が生まれ、仕事・子育て・介護について気軽に相談しあえる仲間との出会いは有意義なものになるでしょう。
社内報でイベントの内容や参加者の感想などを詳しくレポートすると、育児・介護と仕事を両立させている人がどんな問題に直面しているか?を知るだけでなく、もし自分が同じ立場だったらどうするか?を考える良い機会にもなり、同僚社員への理解・配慮がより深まるはずです。また管理職の人は自分の部署でどのような仕事の進め方をすれば、スムーズに仕事ができるかを検証するきっかけにもなります。
育児や介護は本人にかかる負担が大きくなるぶん、会社は社員が安心して仕事を続けられる環境づくりを推進していくことが大切です。時短勤務でも最大限のパフォーマンスを発揮しつつ、帰宅後はスイッチを切り替えて家族と過ごす時間を十分に確保するために《会社でどんなサポートができるか》《社員にはどんな工夫や知恵が必要か》をテーマに役に立つヒントを社内報で積極的に紹介していきましょう。
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