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社内報のつくりかた

もっと読まれる社内報の企画&デザインを目指すなら

できるだけ多くの社員に読んでもらえる社内報にするためには、デザインが重要です。内容が充実していることはもちろん大切ですが、それ以前にデザインが魅力的でないと興味を持ってもらえません。わざわざ取材をして面白い記事をたくさん載せているのに、デザインが理由で読んでもらえないのはもったいないことです。いくつかのポイントを意識するだけで、デザインは格段に良くなります。このコラムでは、社内報のデザインを魅力的に見せるコツについて解説します。

知っておくべき社内報作成の流れ

デザイン決めは、社内報作成における仕事のひとつです。デザインについて解説する前に、社内報作成の一連の流れについて整理しておきましょう。社内報を作成する上で、前提となる2つのステップが目的の明確化と制作体制の確立です。まず、社内報には発行する目的があります。仮にそれが定まっていない場合は、社内報の発行目的を明確にすることが先決です。そして、年間発行スケジュールに基づく予算申請と担当者決めを行います。社内担当者の人数にもよりますが、内製だけでの発行が難しい場合は、外注先のスタッフも体制に加わります。

具体的には、発行する号の大枠となるページ数や企画、台割、ラフデザインなどを決めていきましょう。それに基づき、記事に必要な取材や撮影を進めていきます。平行して原稿の執筆などを行い、掲載する素材がそろったら、それをどうレイアウトしてどのように見せるかというデザイン案を練ります。担当者がデザイン案を決め、それをもとに外部の制作会社がデザイン化するというケースが多いでしょう。出来上がったページ案をもとに校正が繰り返されて校了となり、紙媒体の場合は印刷に進みます。印刷された冊子が納品され、配布が済んでようやく一連の流れが終了となります。

社内報のラフデザインの作り方は?

社内報を初めて発行する場合には、全体のデザインコンセプトを決めておきましょう。社内報は、会社の公式な発行物としてさまざまな場所に配布されるものです。そのため、社内報のデザインも会社のVI(ビジュアル・アイデンティティー)とは方向性を合わせておく必要があります。例えば、会社のシンボルマークやロゴで使われているフォントを意識したり、会社のイメージカラーを使ったりというような統一感が求められます。社内報全体のデザインコンセプトに沿って、具体的な誌面デザインを考えていきましょう。

頭に描いているデザインイメージを外注先などに伝える際には、ラフデザインがあると便利です。ラフデザインとは、台割をもとにした各ページの大まかな構成やレイアウトを描き、全体の仕上がりイメージを視覚化したものです。正確に伝わるのであれば、手書きでざっと描いたものでも構いません。手書きに自信がないという場合は、ExcelやWord、Powerpointなどを使って描くほうがいいでしょう。ラフデザインと混同されることが多いのがサムネイルですが、サムネイルはデザイン案を出す際に描くスケッチのことです。

ラフデザインはあると便利ですが、細かく描き過ぎることで、かえってデザインの可能性を狭めてしまうこともあります。特に、外注先からすると、指示通りに作らなければならないと思ってしまうでしょう。共有する際には、変えても大丈夫なところと変えて欲しくないところを明確にし、デザイナーやカメラマンなどに伝えましょう。ラフデザインのイメージをもとに、取材や撮影などが行われます。

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デザインを考えるなら重要となる余白部分

魅力的なデザインを考える際の大事なポイントが、適度な余白を設けることです。文字や写真の周囲に適切な余白を作り、誌面にゆとりをもたせることで、ぐっと読みやすくなります。逆に、文字で埋め尽くされたようなページは読みづらく、そもそも読む気になりづらいでしょう。文字と文字のあいだ、記事と記事のあいだには、きちんと余白を設けることで、どこからどこまでがひとつの要素なのかわかりやすくなります。また、すっきりと整理された印象にするためには、余白のサイズや幅をそろえることが大切です。

社内報のデザインを工夫するコツ

読者視点からもデザインを見直していきましょう。パッと見ただけでページ構成がわかり、どれだけの記事があるのか把握できるようなデザインを心がけることが大切です。まず、記事にはタイトルと見出しをつけましょう。できるだけ簡潔に、記事の内容を魅力的に伝えるキャッチーな表現を練るのがポイントです。記事が長い場合などは、ある程度の文章量ごとに小見出しをつけることで余白も生まれ、読みやすくなります。

誌面で使うフォントもできるだけ統一しましょう。さまざまなフォントが使われていると煩雑な印象を与え読みづらくなりますので、多くても2種類までにするほうがいいでしょう。社内報でよく使われるフォントはゴシック体です。特に強調したい部分の文章は色を変える、太字にする、アンダーラインを引くといったやり方でメリハリをつけることで読者の目を引きやすくなります。ただし、フォントの考え方と同様に、さまざまな色が混在するとかえって読みにくくなります。強調したいポイントは最小限に絞る工夫も必要です。

デザインを外注するときのポイント

社内報作成の流れにおいても、デザインは特にハイレベルな技術を求められる作業であり、内製が難しい部分です。社外の制作会社やデザイン事務所に外注している場合も多いでしょう。社外のスタッフにデザインイメージを伝える際には、ラフデザインをしっかりと作っておきましょう。社外の人に見せる場合は、手書きではなくできるだけパソコンを使ってきれいなラフデザインを作っておくほうが親切です。

ラフデザイン作成において大切なのは、きれいに見せることよりも具体的なページ構成をわかりやすく共有することです。例えば、見開きで写真を大きく見せたいページなのか、写真は隅に小さめに配置して記事メインにしたいのかなど、各ページの仕上がりイメージがわかるようにしましょう。大まかで構わないので、各記事のレイアウトや見出しの位置なども決めておくと、さらに完成イメージに近づけられます。写真についてはどのようなイメージが欲しいのかきちんと考えておきましょう。例えば、取材を行う場合、着席状態のバストトップなのか、あるいは機械を動かしているダイナミックなイメージのものなのかによって記事の方向性は変わってきます。

しっかりとしたラフデザインがあれば、デザイナーやカメラマンなど社外の制作会社にも正確なイメージが共有されやすく、打ち合わせもスムーズに進められます。ラフデザインをもとに、次の取材ではこのような写真が必要になるからこんな機材を用意しようといったように、準備も進めやすくなるでしょう。もちろん、すべてを担当者が考えて指示する必要はなく、デザインについて迷いがある場合は、プロであるデザイナーなどに相談してみるといいでしょう。記事の内容によってふさわしいデザインも変わってきますので、ライターと打ち合わせを行うのもひとつの方法です。

見やすさを意識したデザインにしよう

社内報の魅力を大きく左右するのがデザインです。社内報デザインは、まず会社全体のイメージに合っているかということが大切です。そのうえで社内報全体のデザインコンセプトを決め、各ページのデザインを考えていくという流れが推奨されます。ただし、同時に視認性も重要です。特に、さまざまな年齢層に読まれる可能性のある社内報であれば、文字の大きさや文字量などには十分配慮する必要があるでしょう。しっかりと読んでもらえる社内報にするためには、まず手に取ってみたくなること、そして中身を開いたときに読んでみようと思ってもらえることが大事です。社外の制作会社のノウハウなども活用しながら、魅力的な社内報デザインを目指してみてはいいかがでしょうか。

 

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