社内報のつくりかた
目次
会社のコミュニケーションツールのひとつでもある社内報は、長く発行しているとネタに尽きてしまうこともあるでしょう。マンネリ化した場合には読まれる可能性が低くなり、せっかくの社内報が意味をなさなくなる恐れがあります。そんなときは、いったいどうしたら良いのでしょうか。
そこで今回は、社内報のネタが切れた場合の解決方法について解説していきます。マンネリを解消し、社内報を社員に読まれる魅力的なものに作り変えていきましょう。
社内報には少なからず作成コストがかかるため、せっかく作るならそれに見合う効果を得たいと考えるのは当然のことです。しかし、社内報の内容がつまらなければ、作成担当者が狙った効果を得ることは難しいでしょう。とりわけネタに行き詰まりマンネリ化した社内報は、効果云々よりもまず社員が読まなくなります。こうなると効果を論じる前に、社内報の発行自体を見直さなければならなくなるでしょう。
しかし、社内報は娯楽目的で作成されているわけではないため、読まれても読まれなくてもどちらでも良いというものではありません。中には重要な内容や情報が書かれているため、発行をやめれば社内に大切な情報が伝達しにくくなります。こうなっては社内報によって維持できていたコミュニケーションに悪影響が出てきます。
社内報は会社によってさまざまなスタイルがありますが、少なからず企業内のコミュニケーションツールとして活躍している点は否めません。社内報によって初めて知る同期の活躍などもあるでしょう。廃止すれば会社全体に悪影響をおよぼす可能性に繋がるので、社内報のマンネリ化は早急に改善する必要があります。
さらに、社内報がネタ切れになった場合のデメリットとして、社内報担当者がネタ作りに苦労するようになり、時間のロスにつながってしまうこともあります。ネタ出しに多くの時間を使うと、編集や資料作り、取材などにかける時間が減ります。社内報は作り手が楽しんでいないと読み手にも伝わりやすいため、ネタに行き詰まるとますます読まれる率が下がることに繋がります。
では、いったいどういった対策を取ればマンネリ化を防げるのでしょうか。今回はヒントになるネタ・企画を紹介していきます。
多くの社員がもっとも関心を寄せるもののひとつに「他の社員の話」があります。社内報では毎回社員の誰かにスポットを当ててインタビューを実施し記事にまとめることは、読み手の興味を引くのに有効な手段です。
インタビュー内容には以下のような内容を盛り込むと、他の社員からの共感も得られやすく人材育成効果も期待できます。
・入社エピソードや新人時代の苦労話
・現在担当している仕事内容、プロジェクト内容
・活躍している社員のエピソード
ポイントは表面的な話でまとめるのではなく、裏話などもふんだんに盛り込むことです。
毎回インタビューされる人が変わるため、その都度新鮮さがあり、マンネリ化した印象を持たれることが少なくなります。
会社の規模が大きくなるほど、新入社員や若手社員が経営陣と対話する機会は少なくなるものです。しかし、入社して間もない社員も、いずれは中堅や重役になる可能性はあります。そこで、入社したての新人社員から入社2年目の先輩社員、中堅社員に経営陣まで、さまざまな組み合わせによる対談を掲載するのも社内報のネタとして使えます。
これは社内報の枠を超えて、経営陣にはフレッシュなアイデアを、若手の社員には経営哲学を得る場を作り出す良い機会となるでしょう。また、社員は経営陣の考えを理解しやすくなり、経営陣は社員の本音を知るきっかけにもなります。
より良くお互いの理解を深めるきっかけにするためには、部署や事業所に関係なくさまざまな組み合わせを考えることがポイントです。
普段交わる機会の少ない人たちを引き合わせることで、何か新しい可能性が生まれるかもしれません。また、一度対談した相手や相手が配属されている部署には親近感を持ちやすく、部署間のコミュケーション促進にもつながります。普段は話す機会のない人の意外な面が引き出せたり、いろいろな人の業務の大変さが分かったりして、読者にも対談をした本人たちにもメリットがあります。
もちろん、社内報を作成する側にも社員対談はメリットが多いネタです。
例えば、社員対談は外部から人を呼ぶよりも低コストで行えるため、比較的簡単にセッティングができます。企画を実行するのにそれほど多くの労力を割かずに興味深い記事が作れるので、より良い社内報作りにかける時間を増やせるでしょう。
仕事以外のテーマとして社員の興味を引くものに、ランチスポットがあります。毎日同じような昼食を取っていると、社員の仕事に対するモチベーションが下がるかもしれません。
おすすめのランチスポットや、すでによく利用されている店をマップ付きで紹介することは、社員にとっては有益な情報となります。ただし、単にお店の場所を紹介するだけではそれほど関心を得られないので、店の口コミや限定メニュー、割引チケットなどの情報も入れると良いでしょう。
もしも社内報作りに余裕があれば、店の許可をもらって人気メニューやイチオシメニューの写真を掲載するのも良い方法です。さらに、店側に許可をもらえれば、毎回一カ所をピックアップして取材するのも面白いネタとなります。
社員にスポットライトを当てる企画として、私服をチェックしておしゃれな人を取り上げるのも良いネタとなるでしょう。基本的に私服ではなくスーツや制服がある会社では、仕事中の着こなしがおしゃれな人にスポットを当てるのも良いかもしれません。
ただ単におしゃれな人を記事にするだけでは物足りないという場合は、誌面で投票を促して選ばれた人を表彰したり、おしゃれのこだわりについてインタビューしたりするのもひとつの方法です。読み手を常に受け身にさせるのではなく積極的に企画に参加させることで、より読まれる社内報が作成できます。
社員のファッションに優劣をつけたくない場合は、数人をピックアップしてそれぞれのおしゃれポイントについて解説を加えるという方法も可能です。
ネタが同じでも、見せ方を変えることでマンネリを防ぐ方法もあります。
例えば、社内のニュースをマンガにして伝えてみましょう。
4コママンガだと読みやすく、部署ごとのニュースや業務を紹介できます。マンガの作成が難しいという場合は、一枚絵のイラストでも問題ないでしょう。また、社内関連のことだけではなく、トレンドネタをマンガやイラストで取り入れてみることでも、社員の興味を引くために役立ちます。
漫画やイラストは社内報の良いアクセントとなる点も押さえておきたいことです。社内報に限らず文章だけの記事は、ページを開いただけで読む気がなくなることもあるでしょう。ページ内に絵や写真があれば、それだけで心理的に文章を読み進めやすくなります。社内報の中身のデザインを、より良くするためにも視覚的なアプローチは重要です。
社内報が読まれなくなったと感じたら、現状の会社の課題および社内報の目的を再設定することが重要です。可能ならば表紙もコンテンツもリニューアルして、新鮮味を演出しましょう。もしも社内で作ることに限界を感じたら、プロに依頼してリニューアルするのも良い選択肢です。
会社にとって重要なコミュニケーションツールである社内報を改善し、より有益なものを作り上げましょう。
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