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社内報のつくりかた

会社と社員の理想的な関係

2018.11.06

2017.09.28

前回のおさらい

時が経つのは早いですね。
毎日のスピード感は(充実感も?)たいしてないくせに、月単位以上でみると、ものすごく早く過ぎている感じがするのは私だけでしょうか。特にこの連載を仰せつかってからは、締め切りが来るのがめちゃ早いってことも関係している??(笑)・・・といいつつも毎々glassyさんにはご配慮いただきまくりで・・・感謝です(^^)。

では、はじめたいと思います。
前回は、ERの最終ゴールは「企業価値の向上」であるという内容でした。

要点としては以下のとおりです。

● 一人ひとりが良好な関係性の中で能力を最大限に発揮し、生き生きと働くことで企業の競争力は高まる。
● ERは、こうした環境を整備するための活動であり、人という大切な資産の活用という観点からも企業価値の向上にとって大切な取り組みである。
● 企業価値向上は、すべてのステークホルダー(利害関係者)と共有できる目標であり、ER活動においても考え方の基本軸となりうる。

これらを踏まえ、今回は、最終ゴールに向けての道標ともなる「中長期目標」について、私たちの考えをお示ししたいと思います。

企業価値が下がると・・・

まず、企業価値、企業価値と叫んでおりますが、それが上がったり、下がったりすると会社はどんな様子になるでしょうか。

少々ネガティブなアプローチではありますが、企業価値が下がり続けている会社、あるいは大きく毀損してしまった会社を想像してみます。お客様や取引先との関係、業績や株価への影響、社員への給料やボーナス、社会や周囲からの評判など、どんな角度からでも結構ですが、当然ながら良いイメージではありませんし、どれもこれも想像だけで解決するのが大変そうですね(汗)。

では、会社と社員の関係についてはどうでしょう?
私は、個人や組織全体として、生産性が低い、モチベーションが下がり、不平不満が多い、一体感がなくてバラバラ、離職率が高い、といった冷んやりした関係を思い浮かべてしまいます。

もちろん、状況は千差万別ですので、必ずしもこうした関係になるかどうかはわかりません。
ただ、企業価値が小さくなった方が今よりも好ましい状況になる、というステークホルダーはライバル企業を除いてはいないだろうと思われます。また、個人的に特別な負の感情をお持ちである方々を除けば、価値が下がった方が私はhappyだと思う社員も多くはないはずですので、やはり企業価値を大きくすることは多くの人にとって良いことなのです。

ERとして考えるべきこと

 会社と社員の関係についてはどうあるべきでしょうか。特に企業価値が下がっているときにおける社員の意識や行動の面からはどうでしょう。

会社と社員双方が、「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くす」というような“Wet”な関係であるべきでしょうか?

それとも“Dry”に、会社と私たちとは雇用契約上の関係でしかない、つまり、使用者である会社が、私たちの労働への対価として報酬を与えるという「対価的な交換関係」以上のものではないわけで、もし会社が苦境に陥り、その関係を維持できなくなる、もしくはその恐れが生じているとすれば、それはあくまで経営側の問題だとして切り捨ててもやむなしでしょうか?(もちろん逆も然りです。)

まず、前者については、私たちは会社と婚姻関係を結んだわけでもありませんし、こうした発想そのものが今の時代の価値観や働き方にマッチしないでしょう。また、後者の考えにもとづき、個人が対価的な交換関係を強く意識しすぎて“Dry”に徹しすぎれば、チームワークには害悪となる可能性だってあります。

とまぁ、ここではあえて極端な対比で示しましたが、実際は二択ではないとしても、多かれ少なかれどちらの考え方も社内に存在していると思われます。

こうした環境下で、ERとして考えるべきは、もし会社が苦境に陥ったとしても、すぐさま生産性やモチベーションにマイナスに影響したり、転職活動を進めてしまうような社員を出来る限り増やしてはならないということです。なぜなら、こうした意識や行動自体が企業価値の向上とは逆方向にあるからです。また、これは有事の時だけでなく平時から心掛けておくべきです。

無論、ERだけでこれらの課題をどうこう出来るなどとは考えてもいません。

ただ、見方を変えれば、会社と社員が双方に「期待」していることと、実際の「満足度」とのギャップを体感し、トップマネジメントや社員に対して、現状や経過、結果を伝達・周知するなど、この情報を意味あるものに変えるきっかけを提供できるのもERしかありません。

私たちは、こうした重要な役割を担っていることを強く意識してやりがいにつなげていくべきですし、強い自負がなければ、会社だけでなく自分にとっても納得いく結果を得ることができない仕事だと、私は思っています。

理想の関係とは

弊社では、これまで述べてきたような考え方に基づきERを進めており、会社と良好な関係を築いた社員の集団に期待する効果について、「自律性(=オーナーシップ)発揮による生産性向上」と表現し、これを中長期目標に設定しています。

ここでいう良好な関係とは、一言では“相思相愛”ですが、決して“Wet”なだけではありません。 ベースはあくまで雇用契約に基づく対等な関係のうえでの相互理解です。そこに会社への愛着、仕事への情熱など、“Wet“な要素を混ぜ込ませ、相思相愛の度合いを深めていくこと、およびそれを追求する姿勢です。

この会社で働く意味と意義を感じ、時間と能力を提供する社員に対して、会社がそれに相応しい環境と適正かつ競争力のある報酬を提供し、進むべき方向性を明示できれば、それは理想的な関係のひとつになるのではないかと思います。

自らの役割と責任をはっきりと理解し、会社への愛着と忠誠心によって業績に貢献するだけでなく、個人の理想や夢などの自己実現に向けて、自ら積極的に働く社員がひとりでも増えれば、業務効率や生産性はさらに向上します。そして、それにより企業としての競争力が増し、最終ゴールである「企業価値向上」につながるという一連の考えにもとづくものです。

まさに、「言うは易く行うは難し」であり、取り組みはまだはじまったばかりではありますが、こうした道標を見据えながら、しっかりと地に足をつけて推し進めていきたいと考えています。

今回は以上です。

これまで、戦略体系上、最上段にある「最終ゴール」と「中長期目標」というお堅いテーマだったため、ある意味、抽象的?理念的?一般的?教科書的?・・・で、要は退屈!なお話で申し訳ありませんでしたが(汗)、次回からは、私たちの会社の実情や事例などを出来るだけ交えながら、みなさまの参考にあるお話しができればと考えています。

今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。
次回も宜しくお願いいたします。

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