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社内報のつくりかた

社内座談会や対談などの企画の立て方

社内報では、座談会や対談を企画されることも多いと思いますが、一方で、人選でのミスや十分な準備をしていない現場に遭遇することも少なくありません。スムーズに進行する企画の立て方や注意点を解説します。

このテーマは座談会や対談にふさわしい?

社内報の中でよく目にするのが、社長と著名人との対談や社員同士の座談会です。シリーズ的に展開されているような場合もあるので、一概にいうのは難しい場合もありますが、時々みかけるのが、このテーマにこの座談会や対談はふさわしいのかなというものもあります。ちょっと無理をしている、もしくは、このテーマでこの人たちのコメントで面白い、役に立つ、ためになる記事になるのかなというものです。

なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。それは、この後にご説明する事前準備と人選に注力していないからです。事前準備と人選をしっかりとしていれば、テーマに即した座談会や対談を企画することができます。
会社の経営や課題点を語り合うような社長と著名人との対談のような企画であった場合に、著名人が企業経営や経済環境、マーケティングなどの業界情報に疎い方である場合もあります。さらに芸能系の方の場合には、社長の話している内容にただうなずくだけというような対談になってしまう場合もあります。

会社の将来像を語り合う社員同士の対談で、集まった社員の職位がバラバラで、部長クラスの方もいれば、管理系の部署の一般職の方もいたりすると、うまく座談会が進行しないようなことも出てきます。
このようなことから、社内報として掲載された記事を見ていると、「かなり無理をしているな」という印象をもってしまうコンテンツになってしまうのです。

あらかじめシナリオを構築しよう

無理をしているという印象にならない対談や座談会の企画を立てる。これは社内報担当者にとっては、ハードルが高いものかもしれません。しかしハードルが高いものであればあるほど、事前準備をきちんとしておけば、スムーズに進行することができます。その事前準備は、座談会や対談のシナリオを作成しておくことです。ここでいうシナリオというのは、詳細なセリフを作るというようなものではありません。あらかじめこのような話をしていただこうという、大まかな構成です。 例えば対談であれば、オーソドックスなシナリオをこのように考えてみましょう。

1)導入
対談の糸口となるようなお互いの自己紹介や最近の近況報告など

2)課題認識
対談のメインテーマとなる課題を語り合いながら、お互いの認識を深める

3)課題に対するアドバイスや解決できたことへの称賛
認識した課題に対するアドバイスやそれによって解決できたことに対する称賛

4)共感
対談を通じて、お互いの学びや研鑽を高めることができたという共感

ビジネス雑誌などの対談記事をみてみると、このようにあるテーマ(課題)に対してお互いが認識を深めながら、どのようにそのテーマ(課題)を解決していくかということで議論をし、時にはその中でのアドバイスや実績に対して相手を褒め称えながら、対談という機会を通じてお互いを高めあうことができたという共感を締めの挨拶としている例が多くみられます。これは一番落ち着きのいいストーリーだと思います。社内報の対談記事にも十分応用できるものです。

社員同士の座談会の場合も、この4つのブロックに分けて、話しを展開できるようにシナリオを組んでみると、かなりスムーズな展開ができると思います。また座談会の場合は、特に課題解決を座談会の席で全て行う必要性もないことから、「3)課題に対するアドバイスや解決できたことへの称賛」を、「3)課題に対するアドバイスや多彩な前向きの意見交換」ということにしてもよいと思います。座談会は、多彩な前向きの意見交換がなされて、実際に記事を読んだ他の社員が、そのテーマに対する理解を深めるきっかけとなればよいのです。

このようにして、対談や座談会のシナリオのフレームが出来てくると、各々を細かく詰めていきます。テーマに対して、誰にどのような発言をしてもらうか。そのような発言ができそうな相手か、社長や他の社員の方は、その発言に対して答えをもっているかなど、細かく詰めていけば、どの程度までの深さまでなら対談や座談会としてスムーズに進行できるか、NGとなりそうなワードや質問は何かといったことが整理できます。
そのようにして、対談や座談会のシナリオが出来上がってくると、いよいよ人選です。

シナリオに即した人選を!

対談や座談会の人選で、いくつか気を付けるべきポイントをご説明しましょう。 

対談の場合には、事前に自社の事を勉強する姿勢があるかどうかを確認しておきましょう。特に注意したいのが芸能系や多忙な方の場合、どうにかその場を切り抜ければよいという考えで来られる方が多いのです。そうすると対談相手となる社長やマネジメント層の方々は、「こんなことも勉強しないで来たの?」という目線になりがちです。事前に会社案内やそれまでの社内報などの資料を送付して、事前に目を通しておいて欲しいという要望を出した時に、快く引き受けてくれるかどうかといった姿勢からしか判断できませんが、その時の返答次第では変更する位のフィルターはかけるようにしましょう。

座談会では、同じくらいの年代や職位であること、また部や課を代表しているという意識をもって参加してくれる人かどうかという視点も大切です。年代や職位で極端な差がある場合には、その場での意見のレベル感がバラバラになりますし、代表しているという意識がなければ、テーマ以外の雑談が増える可能性が高くなります。どちらも、座談会として設定したものが、単なる雑談で終わってしまう要因になりますので注意しましょう。

最後に、意外と盲点なのがお話好きかどうかということです。お話好きな方であれば、普段からいろいろな場で様々な人と意見交換をしています。そのようなコミュニケーション能力が高い人の方が、シナリオに従って自分の意見を発言し、他の方の意見に耳を傾けてくれるものです。このようにして活発な意見交換をしてもらうために、事前にシナリオを対談や座談会の参加者に質問紙やヒアリングシートとして渡して、事前に目を通しておいてもらうことも大切です。シナリオや質問紙、ヒアリングシートに対して、事前に簡単な意見や指摘事項がないかということも確認しておけばいいでしょう。

このような点を注意しながら人選を進めておけば、対談や座談会をスムーズに進める素地は十分といえるでしょう。そして、いよいよ当日を迎えることになります。

司会者は新人くらいがちょうどいい

対談や座談会の取材をする場合、ほとんどの場合が、司会者を挟んで一人ずつシナリオや質問紙、ヒアリングシートに従ってお話をお聞きしながら、原稿の編集段階で対談や座談会に仕立てていきます。したがって、司会者は、対談や座談会の参加者をリラックスさせる存在でなくてはなりません。社内で司会者を立てる場合に、広報部長や総務部長が司会をされることがありますが、これは場合によっては逆効果になります。なぜなら上層部の方が司会をすれば、参加される方にとっては、本音をいってしまうとそれが評価につながるかもしれないと疑心暗鬼になり、思い切った意見交換ができなくなるからです。特に座談会の場合には、その傾向が顕著に表れます。

動画を撮影しているのであれば別ですが、原稿の素材を集める取材の段階では、自由に発言の機会を与えた方が、話の内容も広がって、コンテンツとして深みが出るものができると私は思います。ですから、相手をリラックスさせる点では、新人の方ぐらいがちょうどよいのです。または、その部分を外部のライターに依頼するという方法もあります。

まとめ できるだけ自然体で進行するように

対談や座談会の企画を立てるときには、まずテーマが相応しいのか、さらにそのテーマを対談や座談会の中で誰にどのように話してもらうか、そして活発な意見交換や議論の中で、どのように解決していくのかというシナリオを構築することが大切です。そして、そのシナリオにふさわしい人、そして対談や座談会にふさわしい人を選び、そして自然体で話していただくような司会者を選ぶようにします。

このように書くと、なんだか当たり前のように思えるかもしれません。でも、意外と出来ていないものなのです。特にシナリオや人選を中途半端にしたために、対談や座談会でのシナリオが出たとこ勝負になってしまいがちです。それが読者からすると、無理をしているなという、苦笑を含めた読後感になってしまう原因なのです。

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