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社内報のつくりかた

社内報のインタビューで話してもらうために

社内報のインタビューで話してもらうために

こんにちは。ライターのスムージーです。

突然ですが、私の誕生日の出来事です。家族が「プレゼントは何がいい?」「食べたいものある?」と聞いてくれたのですが、突然の質問に私は「あー」とか「う~ん」としか答えられませんでした。頭の片隅では少し前から「サングラスが欲しい」「BBQに行きたい」などと考えていたものの、あの時は「あー」や「う~ん」が精一杯だったのです。

私はどうやら、質問を受けてから答えを口にするまでにタイムラグが必要な性格です。いえ私に限らず、これはライターという仕事を通じて実感していることですが、どんなにインタビュー慣れしているような著名人でも、こちらの質問が相手の想定外にある時には、真意とは程遠い表面的なコメントが返ってくる傾向にあります。

しかし社内報に掲載されるのは、トップや役員のビジョンをはじめ、上司の応援メッセージや同僚の成功談、新入社員の抱負などの「思いを込めた言葉」です。これらが読者に「自分事」として浸透するためには、取材を受ける人が気持ちよく自分の言葉で話せるよう、インタビューをセッティングすることが大切です。こうしたリードができると、社内でも一目置かれる存在になるのではないでしょうか。

そこで、新たに社内報を担当することになった人に向け、私がインタビューで話してもらうために意識していることについて、2回に分けて紹介したいと思います。

(1)聞きたいことを相手に伝える

 前述の通り社内報のインタビューでは、取材を受ける人が自らの気持ちと向き合い、その人らしい言葉で話せるための準備が大切です。そのため私は「質問シート(インタビューシート、ヒアリングシートなどとも)」を作り、事前に渡して頭の中を整理してもらいます。質問シートとは、その名の通り「インタビューで聞きたいことをまとめたシート」です。取材における定番アイテムなので、すでに実践している人も多いことと思います。

私の場合、インタビュー本番の約1週間前までに質問シートを作成し、取材する相手に渡しています。多忙な人も多いので、こちらの要望をあれこれと書き連ねて気分を害さないよう、コンパクトに「A4用紙×1枚以内」にまとめます。なお質問シートには、主に以下の内容を記載します。

・社内報名(もしくはインタビュー内容を掲載する媒体名)
・自分の氏名、所属部署名(社外の場合は社名も)、連絡先
・インタビューの意図
・インタビュー希望日時および場所
・取材側の人数(氏名)
・質問内容(目安として5個以内)
・撮影の有無(必要に応じて「撮影したいもの」も書きます)

また、質問シートを渡した(あるいはメールで送信した)後で「わかりにくい点はありませんか?」と連絡し、意図が誤って伝わっていないかを確認します。さらに、本番の2~3日前にも再び連絡を入れ、改めてインタビューを意識してもらうとともに、当日に何を話すのかをヒアリングして追加の質問を考えます。

ちなみに質問シートでは、取材相手について“調べていること”にも軽く触れ、こちらが関心を持っている姿勢を伝えます。例えば以下のように、質問をアレンジしたりします。

・オリジナル/新規プロジェクトについて、現段階での考えを聞かせてください
・アレンジ/新規プロジェクトについて、社内報〇月号や△△の資料も読ませていただき 大変参考になりましたが、改めて現段階での考えを聞かせてください。

いかがでしょうか。後者のほうが、取材対象者が関わっている新規プロジェクトについて、より私が興味を持っているように伝わるのではないでしょうか。

加えて、インタビューした内容が社内報の誌面でどのような形になるのか、見本となるバックナンバーやラフデザイン案を渡しておくと、相手が取材をイメージしやすいです。特に、バックナンバーに掲載されている同様のインタビュー記事は「過去に、他の人はどのようなことを話したのか」を知る目安になります。取材に向けて「この程度は準備しておかないと!」と意識できるので、ぜひ事前に用意してください。

(2)取材対象者と会う

さてインタビュー当日を迎えるまでに、私はなるべく取材対象者と会うことにしています。いざ本番で「全くの初対面」と「顔を覚えている」とでは、相手の信頼感が“インタビュー可能なレベル”に達するまでの時間が異なるからです。

社内でも、初対面の人をインタビューする場合は質問シートを送るだけでなく、事前に会うよう意識してください。離れた支社や拠点にいる人を取材する場合はメールでのやりとりが主になると思いますが、やはり電話で言葉を交わすだけでも相手との距離が縮まります。また、取材対象者が同期や後輩といった親しい関係でも、時間を作ってインタビューの主旨を説明することで、本番に臨む意識を高めてくれることでしょう。

とはいえ社長や役員クラスに、わざわざ時間を割いてもらうことは難しいです。そんな場合は電話やメールで秘書に伝言を預けたり、デスクへの訪問履歴を残したりして誠意を伝えます。インタビュー前に会えなくても、あいさつがあるのとないのとでは、こちらに対する印象もかなり違ってくるのではないでしょうか。

なお、取材対象者について調べる際は、基本的には最新の資料や過去の社内報に目を通して理解を深めます。さらに私は、時間が許せば先方の職場を見学したり、技術センターや研修センターを訪ねたりして、どのような仕事に取り組んでいるのかを肌で感じようともします。もちろん、その人が手がけた製品やサービスがあれば、使用・利用することも大切です。机上では得られないこうした発見によって、取材対象者への共感や想像力が生まれ、よりよいインタビューにつながると思うのです。

(3)自分専用の質問シートも作る

実際のインタビューでは、現場は質問シートの順番通りに進行せず、先方の話すスピードやコメント量に圧倒され、コントロール不能になるケースもあるかと思います。その一方で、相手が寡黙な場合は準備してもらったにもかかわらず、回答が一言二言で終わってしまうこともあります。

そんな場合に備えて、私は事前に作成した質問シートをベースに「自分専用の質問シート」も作っておきます。こちらはA4用紙1枚につき、その最上段に質問を1つだけ記入したもので、コメント量が多くてもメモスペースが十分にあるため(用紙の裏面も使えます)、問題なく対応することができます。また、記入した質問の周囲には関連する質問を3個~4個書き加え、口数が少ない相手にもアプローチを絶やさないよう準備します。

こうして複数の質問を並べて書く際には「必ず聞くべきこと」「時間があれば聞きたこと」など、優先度がひと目でわかるように色分けしておくと良いでしょう。質問し終えたらチェック印を入れ、重複して尋ねないように整理します。

コメントの記録はICレコーダーなどに任せますが、機械的なトラブルが発生する可能性もゼロではありません。メモを取ることは“保険”になるばかりでなく、レコーダーを聞き直す際にインタビューの流れを思い出す“もくじ”にもなります。さらに取材を受ける立場からすれば、発言が書き留められることによって「話を真剣に聞いてくれている」「自分の考えが受け入れられた」と、安心感が増すものです。

(4)持ち物を考える

 インタビューにおける持ち物について、私の場合は主に以下の通りです。

・名刺
・質問シート(取材対象者用、自分専用)
・筆記用具
・ICレコーダー
・カメラ(撮影する場合)
・社内報のバックナンバーやラフデザイン案
・のどあめ

質問シート(取材対象者用)は、取材する相手が持参するのを忘れてしまったり、付き添いの人が追加で同席したりすることもあるので、多めに用意しておきます。もし余ったら自分専用の質問シートと一緒にまとめ、メモスペースが不足した際の予備とします。

ICレコーダーは、大切なコメントをデータで保管するためにもパソコンと接続できる機種が便利です。また、あまりにも安価な製品は音声をクリアに録音できない可能性があり、何度も聞き直すことはストレスや時間のロスにつながります。インタビュー前に本番と似た環境でテスト録音し、音質を確かめてください。

最後に、のどあめです。かつて他社への取材で、インタビュー中に咳き込んでしまった先方に持ち合わせを渡したところ、非常に感謝された思い出があります。その方はすでに定年退職されましたが、今でもお会いすると当時の話題で喜んでいただけるので、私にとっての“ラッキーアイテム”として忘れずに持参しています。

他にも、撮影がある場合はウェットティッシュや手鏡が重宝し、シリコンクロス(持参したカメラや取材対象者のメガネ用として)、クリアファイルやUSBメモリ(現場で紙やデータの資料を受け取ることがあるので)も役立ちます。持ち物を考えることは臨機応変な対応を生み、それが信頼へとつながり、仕事上での人間関係がますます良好になるのではないでしょうか。 

以上、私の経験から「話してもらうインタビュー」に向けての準備をまとめてみました。当たり前のことですが、成功につながるカギは「いかに相手を思いやれるか」です。

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