社内報のつくりかた
こんにちは、kumaです。
今回は、“あの”定番企画を取り上げます。社内報の創刊や大幅リニューアルをお考えの方向けの内容です。
社内報は、“各社各様”の媒体です。同じ顔をした社内報は、2つとしてありません。一方で、業界を問わずに頻出する“定番”の企画もあります。すぐに思いつくところでは、社長メッセージや、事業所紹介、社員の趣味紹介などがこれに該当します。経営の戦略や指針を陰に陽に発信して社内への定着を図る「経営ツール」、また組織の情報伝達やコミュニケーションを促進する「社内広報ツール」という役目が共通しているからこそ、こういった定番企画が導き出されるのだと思います。
さて、今回取り上げたいのは、“定番企画中の定番企画”ともいうべき存在、社員の結婚・出産・異動・定年・訃報に関するコーナーです。先ほど思い立って、直近の全制作物を格納しているラックから、ランダムに15社(当然、業界も従業員数もさまざまです)の社内報を抜き出して確認したところ、15社中8社が関連するコーナーを設けていました。
私がラックから抜き取った15冊の発行企業は、従業員数でいうと300名以下~4000名と、かなりバラつきがあります。従業員の人数が多くなればなるほど、結婚・出産・定年・訃報等の対象人数も増えていきます。では、全社員分漏れなく掲載しているのでしょうか? そもそも、物理(紙面のスペース)的に可能なのでしょうか?
「全社員分か否か」。これについては、3パターンに分類できそうです。
1.漏れなく掲載する
2.人事情報のリストをもとに全員に掲載を打診。OKの社員のみ掲載する
3.掲載希望の連絡があった社員のみ掲載する
15冊の記載内容や、私自身がこれまでお客様からお聞きした話を総合すると、各社とも、これらの3パターンを題材に応じて使い分けている印象です。
異動や定年、勤続表彰など、社内人事に関する事項は、1。結婚や出産など、プライベートに関する事項は2ないし3。掲載要素を、最小限のテキストのみにするか、コメントや写真をセットで盛り込むかは、編集方針およびスペース次第ですが、こうしたすみわけによって、各社とも限られた誌面で情報を展開しています。
なお訃報については、社員の親族であれば2。社員自身の逝去であれば1扱いとして、縁の深い同僚や上司がお悔やみの言葉を寄せている誌面をよく目にします。
インターネットが無かったひと昔前とは異なり、様々な情報共有手段が確立された今、「社内報に社内人事や慶事を掲載する必要はないのでは」、と考える方もいらっしゃるかもしれませんね。たしかに、イントラ等を使って、これらの情報が欲しい人全員に届く仕組みが構築されているのであれば、社内報に掲載する必要はないかもしれません。
ただし、業態によっては、社員が自由にインターネット接続できるPCを保有していない職場(製造業や厳重なセキュリティ体制が敷かれた常駐派遣現場 等)も数多くあります。また、社員の家族にも読んでもらうことを編集方針に掲げている社内報の場合は、「ひと(社員の家族も含め)」に関する情報を充実させることで、より、目的に適った誌面に近づくでしょう。
個人的な思い出になりますが、新卒で入社したシステム開発会社の社内報は、全体としてかなり素っ気ない作りでしたが、表4(印刷用語で裏表紙を指します)には必ず、人事異動や社員の慶事、資格取得の実績が記載されていました。写真もなく、完全テキストオンリーのシンプルな(良く言えば)体裁でしたが、毎号欠かさずチェックしていました。数人のチームで客先に長期間常駐する就業スタイルであったため、当然同期とも離ればなれ。表4に知った名前を見つけると、それだけで何だか励まされたものです。
社員やその家族が、どのような思いで社内報を手にするのか。そのことを、よくよく想像してみると、一見“ひねり”や工夫の余地がないように思える定番企画にこそ、読者を喜ばせるヒントが隠れているかもしれません。
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