社内報のつくりかた
目次
読みにくいとも、読まれている、とも言われるこのトップメッセージ。どこで差がつくのでしょうか?
それは、「読みたい」と思う社員と「読みたくない」という社員に分かれる、という簡単な話です。
全社員に向けて発信する情報はどうしても総花的になり、最大公約数での情報の伝え方となるため、致し方ないといえるでしょう。だって、そもそも社員全員に経営メッセージをダラダラとライティングしたところで、ターゲットが多すぎて、的確に響きません。もちろん、否定をしているわけではありませんので誤解のなきように!
1:誰に向けてのものなのか
2:何を、どこまで伝えたいのか
3:誰に向けて、を考えた時の誌面企画を考える
社長メッセージは、社内報では社員全員に対してのメッセージとして編集・ライティングされることが多いですよね。全ての人に対して会社のビジョンや方向性を誌面で公に宣言することが目的だと言えます。
通常のトップメッセージの内容は大分類にすると以下です。
1:短中長期の経営メッセージ
2:事業領域の市場状態とこれまでの経緯を踏まえた今の位置づけ
3:今後のビジョンと具体的な施策
4:よろしく!という締めくくりの挨拶
どのターゲットに対し、どの分類のメッセージを大きく伝えたいのかを整理してみましょう。
ターゲットに合わせた誌面構成にすることも大切です。
例えば、ターゲットがフレッシュマンであった場合、難しいツラツラと記載されている文章は読みにくいかもしれません。
1:フレッシュマンと社長の座談会
2:社長に今期のキーワードを質問し、回答してもらうインタビュー形式
3:数字で表す今期の経営メッセージ
など、誌面を飾る企画自体を考えてみると、「伝わるトップメッセージ」が完成するでしょう。
全ての読み物に対して共通するのは、やはり「誰に、何を、どのくらい、どうやって」伝えるのかを考えることがスタートなのです。
トップメッセージにお悩みの方は是非参考にしてみてください!
でも、そもそも「社内報に社長メッセージは掲載必須のコンテンツなの?」とお客さまから質問を受けることがあります。
答えとしては、必須ではないですが毎号どこかに登場したほうがよい、と伝えています。それは、経営状況や企業のこれからの目指す方向を示す時、その先頭を走る社長の熱い想いは記事を通じて社員の心に響くと思うからです。
ただし、掲載方法は一つではありません。
社内報のメインの発行目的が「ビジョンの共有」や「ベクトル合わせ」などの場合には、毎号巻頭特集に社長が登場したほうがよいかもしれません。
しかし、たとえばボトムアップ型の社内報で、「横のつながり(コミュニケーション)」を発行目的とする社内報の場合では、巻頭特集に社長を登場させるのでは冊子の目的が変わって見え読者を迷わせてしまう可能性があります。
このような場合は、別の企画、たとえば「社長と若手のランチ会」とか社長も会社の一員、コミュニケーターとして登場させることをオススメします。実際に、ボトムアップ型の社内報を目指すサービス業のある企業さまでも、社長さまを毎号最終ページの編集後記程度のスペースに、毎号の社内報テーマに沿ったコメントを残してもらっていました。写真も掲載なし、ご自身のイラストのみ。それでも、このコーナーは非常に人気なのだそう。
なぜ人気なのか?
おそらく社内報でしか載せないコラム内容に編集されていたからです。
社内報の社長メッセージを読んでもらうポイントは、掲載スペースや掲載場所ではなく、社内報にしか載っていない情報であるということなのです。
「社長メッセージが毎年堅苦しい内容になってしまって敬遠されているように思います。どうしたらもっと社員に読んでもらえるようになるのでしょうか?」こんなお悩みもあります。
内容を分かりやすく端的にまとめたり、紙面構成を見やすくしたりするのは編集上のテクニックとして有効ですが、もう一つ別の角度として、「原稿依頼の仕方」を見直してみましょう。
単純に「社内報用に社員へメッセージをください」と、こんな風に依頼をしてませんか?
社長だって人間です。
「社員へのメッセージ」と聞いたら、会社を背負う立場として経営理念や社訓などを(特に新年度の社内報と聞けばなおさら)、しっかり伝えねばと考えるものです。身構えさせて堅苦しい文章にさせてしまっているのは、実は編集者の方なのかもしれません。
文章を書くのが苦手な社長も世の中には結構いらっしゃいます。こちらの意図を汲み取って分かりやすい文章に…だなんてことを容易にできるわけではありません。
そこで例えば、
「普段なかなか話す機会のない社長の姿を社員に伝えたいと思います。メッセージとともに、一問一答形式で次の質問にもお答えいただけますか?」
・オススメする本や映画はありますか?
・愛用している文房具を教えてください。その理由は?
・年末年始はどんな風に過ごす予定ですか?
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・
など、読者である社員も理解しやすいテーマを選び、質問してみる。こういった質問であれば、社長も気楽に答えられるのではないでしょうか。
編集者は堅苦しい印象になりがちな社長の言葉を分かりやすく伝える、いわば翻訳機のようなもの。うまく翻訳して社員に伝えることができたなら、社内報は社長にとっても、社員にとっても貴重な存在となっていくはずです。
※この記事は過去の記事を加筆・修正したものです。
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