社内報のつくりかた
目次
社内報において、見かけることも多い「編集後記」コーナー。慣例のコーナーだから毎回作っているだけだったり、必要性についてあまり深く考えたことがなかったりする人も多いのではないでしょうか。編集後記はあまり重要なコーナーだと認識されないものですが、実は社内報に欠かせない1コーナーなのです。
今回はその理由はもちろん、編集後記とはどのようなコーナーなのか、そしてこのような内容を書くべきかという素朴な疑問にも答えていきます。ぜひ編集後記を考える上で参考にしてみてください。
編集後記とは、編集者が執筆するあとがきのことで、原稿執筆者が書くこともあります。社内報における編集者というのは、社内報の担当者ということになります。内容は、編集者が制作にまつわる話や制作について考えていることなどを、社内報の制作者目線で書かれることが多いです。冊子の最初や最後に掲載されていることが多く、本編とは少し離れたところに掲載されています。つまり編集後記は、本編のように肩肘張って読み進める必要がないので、リラックスして読むことができるコーナーなのです。
社内報に編集後記のコーナーを設ける理由は、読者に読んでもらいやすいからです。どうして読んでもらいやすいのでしょうか。その理由は大きく分けて3つあります。
本誌では伝えなければならない情報を伝える必要があります。しかし、編集後記にはそれはありません。編集後記は必ずしも伝えなければならない情報がある訳ではないので、内容もライトになります。その結果、読者が身構えることなく読んでくれるという訳です。
社内報の捉え方は人それぞれで、社内報を読むことが業務の一貫であるとしっかり考えて読み込むという人もいれば、気楽に読み進めたいという人もいます。業務には関係のない編集後記は、しっかり読む人にはアイスブレイクのような役割を果たしますし、気楽に読みたい人には、一番気楽に読めるコーナーと言えるのではないでしょうか。
編集後記の文章量は大体200文字程度のことが多いと言われています。
長い文章と短い文章であれば、文章を読むハードルが低いのは断然短い文章の方ですよね。読者により気軽に読んでもらいやすいのが、編集後記と言えます。
具体的な編集後記の書き方のパターンの1つとして、全体の概要をまとめるという手法があります。まず、どんな内容の企画があったのかを取り上げてみましょう。社内報がどんな内容だったのかを簡単に振り返ることで、内容を読んだ読者にはもう一度内容を思い出してもらうことができます。また、まだ内容を読み込んでない読者には本編を見てみたいという気になってもらえるという効果があります。
そして、どのようなことを伝えたかったのかを総括します。社内報で伝えたいことが、思いの外読者に伝わってないこともあります。そんな場合でも編集後記に総括を掲載することで、伝えたかったことを伝える再チャンスの場や、答えあわせの場にすることができます。
編集後記は担当者自身の言葉で書けるコラムのようなものなので、担当者の思いをより直接的に伝えやすいコーナーと言えます。そのため、社内報の担当者まで感想の声が届かないという場合は、最後に感想を寄せてほしいことを伝えてみましょう。本編と離れて感想を募ることで、読者の印象にも残りやすくなります。
社内報を読むことで、読者にこうなって欲しいという明確なビジョンがある場合は、社内報の企画の意図を伝えるというのも1つの手です。まず、何のために特集を組んだのかを紹介しましょう。社内報を制作した背景にあった出来事や、具体的なエピソードがあると、より中身を感じるしっかりとした紹介文になり、読者の共感を得やすくなります。その上で読者への希望を伝えます。背景が理解できることで、一方的に読者への希望を提示されるよりも受け入れられやすくなります。また、担当者が熱意溢れる文章で伝えることによって、読者に行動してみようという気にさせることができるかもしれません。
定期的に発刊されている社内報であれば、季節に合ったネタを書くのも良いです。季節というのは誰もが感じていることでありストライクゾーンの広い話題と言えます。社内報はより多くの人に読んでもらうことで、社内報としてより機能します。その為、誰にでも理解できて楽しめる話題は編集後記に適していると言えるでしょう。
例えば、季節ならではの気候・イベントなどを取り上げるのもいいでしょう。多くの人が感じている「あるあるネタ」などを盛り込めば、読者の共感を得やすくなります。
また、季節に関する豆知識を伝えるのも良いです。読者にとってためになる情報を盛り込むことで読者の関心を引き、社内でも話題にしやすくなります。季節ネタは誰もが知っているネタでありながら、業務内容から大きく離れることができるので、より本編とは離れて気軽に読みやすい編集後記になります。
担当者目線で、制作時の思い出を書くのも社内報ならではと言えるでしょう。普段は社内報をしっかり読み込んでいないけれど、もし知り合いが社内報に乗っていたり、制作に関わっていたりしたら、今回だけは読んでみようと思う方もいるのではないでしょうか。もし担当者のことを社員全員が知っている規模の会社であれば、特にこのパターンは興味を持ってもらえるものです。制作時のこぼれ話について触れることで、より身内らしさを出して、興味を引くこともできます。
また、もし担当者をよく知らない大企業であったとしても、制作時に起こった出来事や制作時に思ったことを書くことで、読者が社内報へ親近感を持ってもらえるかもしれません。編集後記を通して読者を身内に引き込むことができれば、社内報にとって大きな成果になりますね。
編集後記は必ずしも担当者目線の話を書く必要はありません。一読者目線で記事を読んだ感想を素直に書くことも、読者にとっては新鮮かもしれません。例えば、社内報ではなく映画で考えてみると、知り合いの楽しそうな感想を聞くことで、その映画を見てみたくなることがありますよね。社内報も同じで、一度「ここが面白かった」や「このコーナーが自分にとって新しい発見になった」などの感想を読むことで、まだ中身を読み込んでいない読者にも読んでもらえる可能性が高まるのではないでしょうか。
社内報を書く上では、ただやたらに感想を述べるだけではなく、読者の気持ちに寄り添った文章であることも重要なポイントです。一方的に感想を述べるだけでは、読者に読んでみたいと思ってもらうことは難しいです。読者が編集後記を読んだらどのような気持ちになるかを考えて、感想を書くことを心がけましょう。
いろんな編集後記の記入パターンを紹介しましたが、もちろんこれが編集後記の正解というものはありません。本誌では伝えなければならないことや目的が決まっていて、ある程度のレールに沿って話を進めることが必要です。しかし、編集後記は本編とは離れた位置付けなので、比較的自由な表現でも問題ないものです。担当者が読者へ伝えたいことを自由に書けるのが編集後記と考えても良いでしょう。こうしなければならないという縛りがない以上、あまり考え過ぎずに肩の力を抜いて、自分らしく書きたいことを書いてみてくださいね。
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