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社内報のつくりかた

社内報の自己PRはどうするべき?取り入れるべきアピールポイント

※更新 2019年7月30日

社員の自己紹介は社内報の企画の定番です。社内報には「社員同士がお互いのことを知る」という役割もあります。既存の社員は新しく入社した社員を知ることができ、新しく入社する社員も過去の社内報で社員の顔や名前・人となりを知ることができます。

また、社内報の自己紹介欄は、社員が自己アピールするための大切な機会の場です。自己紹介の仕方次第では、社内のコミュニケーションや割り振られる仕事の内容まで変わってくる可能性もあります。自己紹介は教わる機会が少なく、社風によっても書き方が違うことも少なくありません。社内報担当者なら新卒、中途入社の社員に自己紹介の書き方をアドバイスできるように熟知しておく必要があります。そこで、ポイントを抑えた自己紹介の書き方を紹介していきます。

そもそも自己紹介って?

新卒、中途入社するときに必ず自己紹介があります。自己紹介がグダグダになってしまうと残念ながら一生懸命話しても相手の印象に残ることはありません。新しい環境に飛び込むたびについて回る自己紹介とは、何のためにおこなうのでしょうか。自己紹介をおこなう理由は3つあります。

まず1つ目は、自分の名前を相手に記憶してもらうことを目的としています。大企業になると名前と顔が一致しないなんてことも起こるので、最初のうちは同じ部署の人だけでも名前と顔を覚えてもらうために自己紹介します。

2つ目は、自分がどのような人間なのかを知ってもらうためです。名前と顔、職業だけでは人柄を伝えることはできません。何に興味を持ち、どんな性格なのか伝えることが大切です。

3つ目は、コミュニケーションをする上でのきっかけです。出身地や出身大学、前職での仕事内容を伝えることで話すきっかけを作りやすくなります。自分から情報を出すことで共通点のある人は話しかけてくる可能性があります。そこから少しずつコミュニケーションを広げていくのです。

自己紹介の基本的な構成とは

自己紹介は基本的に4つの構成からできています。この構成を覚えてしまえば新しい環境に飛び込んでも使い回すことが可能です。

1つ目は、氏名・配属先などの基本情報です。自己紹介は必ず自分の名前を伝えて、どこに配属されたのかを伝えなければいけません。まれに名前だけ紹介して終わってしまう人がいますが、人数が多い会社であればどこの部署に配属されたのかわかりません。必ず氏名・配属先はセットで伝えましょう。

2つ目は、入社できたことや配属先に対する想いを伝えます。どんな気持ちなのかを簡潔に伝えましょう。ここで気をつけたいのは、喜びの気持ちを伝えます。配属先が自分の希望ではなかったからといって「本当は◯◯の部署が希望でしたが、がんばります」と書かれているとその部署にいる人は気分を悪くします。前向きな気持ちを伝えましょう。

3つ目は今後の抱負を伝えることです。自分はこの部署でどんな風に仕事をしていきたいのか抱負を伝えましょう。

4つ目は締めの挨拶です。一通りの自己紹介が終わった時は「どうぞ宜しくお願いします」と文末を締めましょう。自己紹介はダラダラと書くのではなく、端的に書くことで相手も目を通してくれます。文章がやたら長いとそれだけで読む気力がなくなるので気をつけましょう。

自己紹介では、さまざまな思いを詰め込みたくなるものです。また、あえて奇抜な内容でインパクトを残したい新人もいるでしょう。しかし、社内報に載る以上は自己紹介文としての基本構成を守るようにします。「自分に関する基本情報」「入社への想い」「今後の抱負」「締めの挨拶」などの基本要素を押さえ、冗長表現にならないよう簡潔にまとめます。基本をしっかりと踏まえたきれいな文章になってこそ、初めて自己PRは効果を発揮するものです。

【社内報の自己紹介の書き方1】基本情報はしっかりと記入

社内報の自己紹介は、自由に書いても問題ないところがほとんどです。しかし、自由に書いていいからといって誰だかわからないような書き方をすると、自己紹介の意味がありません。最低限の基本情報4つは盛り込んでおきましょう。

1つ目は氏名です。名前を自己紹介に入れない人はいないですが、名字だけで氏名の紹介が終わってしまう人もいます。必ずフルネームで自己紹介しましょう。名前をよく間違えられてしまう人は自己紹介のときに伝えておくのもポイントです。たとえば、山崎さんという名前の人であれば、「やまざき」と呼ばれることが多いですが、本当は「やまさき」が正しい呼び方です。と自己紹介で伝えておくことで間違えて呼ばれてしまうこと少なくします。

2つ目は配属先です。配属先は意外と重要な項目で、どこにいる人なのかまったくわからなくなるので必ず伝えましょう。

3つ目は専攻していた学科、あるいは前職の経験を書くことです。専攻していた学科が珍しければそれだけで話題にもなりますし、前職の経験を書くことで意外な仕事を振られることもあります。何がきっかけかわからないので、自己紹介には書いておきましょう。

4つ目は出身地です。地方出身者であれば会社に同郷の人がいれば地元の話題になりますし、同郷の人がいなくてもおすすめの郷土料理や地域の特性を話すことでコミュニケーションのきっかけになります。

【社内報の自己紹介の書き方2】個性で魅力を伝える

最低限必要な項目を紹介しましたが、それだけでは自分の魅力を伝えるには不十分です。自分の中にある個性を伝えることで自分がどんな人間なのか伝えることができます。社内報でよく書かれるのは趣味や特技を書くことですが、より具体的に書くことで読む人が興味を持つかもしれません。

性格をアピール

なかなか会社になじめない新人は、周囲から「どんな人間か分からないから話しかけづらい」と思われている場合があります。だからといって、自ら会社中に性格を知ってもらう機会を設けられることは多くはありません。社内報の自己紹介コーナーは、新人にとって自分自身の性格をアピールできる絶好のチャンスです。

経歴や部署などの情報も大切ですが、性格を分かりやすく伝えて社員同士のコミュニケーションのきっかけにしてもらいましょう。

さらに、自己紹介では人柄がわかるようなエピソードを盛り込むと、親しみやすさが向上します。

直接的に「自分はこんな性格です」と伝える方法もありますが、自己申告だけでは説得力を欠きがちです。「自分は努力家です。その証拠に、小学校から大学にいたるまで野球部の練習を一度も休みませんでした」などのエピソードを織りまぜると、根拠や性格の雰囲気が伝わりやすくなるでしょう。

趣味を紹介する

自己紹介の定番ではありますが、「趣味」は無視できない自己PRポイントです。趣味を伝えることは性格や価値観を伝えることができるからです。

また、似た趣味を持っている社員から話しかけられやすくなるというメリットもあります。「あの人はテニスが好きな人だ」「山登りが趣味の人だ」とより覚えてもらいやすくなるでしょう。

趣味がサバイバルゲームであれば「週末に近くの山でチームを組んでサバイバルゲームを楽しんでいます」と書くことで、サバイバルゲームをしている人たちが話しかけてきますし、興味がある人が話しかけてくるかもしれません。

最近のマイブームを書くのもいいでしょう。日本酒を飲むことがマイブームと書くことで飲み会の誘いが来る可能性が高くなります。ほかにも座右の銘や尊敬している歴史上の人物を書くことで自分がどんな人であるかをアピールすることができます。

熱中しているものを紹介する

自己紹介は「人間性を伝える」ためのコーナーです。そして、その人が「好きなこと」「興味を抱いていること」がはっきりすれば、人間性が明らかになっていきます。そこで、社内報が発行される時点で、自分がどんなことに熱中しているのか、どんなことが好きなのかを伝えてもらいましょう。

最近病みつきになっている習慣や好きな言葉、音楽や本など、熱中しているものがあればジャンルは問わず積極的に伝えるべきです。もちろん、賛否両論があるような回答は望ましくありませんが、常識の範囲内であれば大抵の社員は受け入れてくれます。同じことに熱中している社員と会話ができるのもメリットですが、好きなものを語る姿勢から人間的な魅力が社内に浸透します。そのためにも、淡々とした文章ではなく、ユーモアや熱量をこめてみるように工夫しましょう。

【社内報の自己紹介の書き方3】意気込みを伝えてやる気をアピール

社内報は保管され続けるので、意気込みを見せてやる気をアピールする必要があります。

一番分かりやすいアピールの方法は、仕事に対する抱負や意気込みを書くことです。社内報は誰でも閲覧ができるので誰が見ているかわかりません。アピールできることはしておきましょう。ほかにもコミュニケーションに対する意欲を書くのもいいでしょう。仕事は1人で簡潔することはほとんどないので、誰かと協力する必要があります。どんな風にコミュニケーションを取っていきたいのか書いてみましょう。

意気込みを書くのが苦手という人には、これから挑戦したい業務・挑戦したいことを書くことをおすすめします。挑戦したい業務を書いておくことで将来その業務を任されるかもしれません。

抱負を伝える

新人の自己紹介では基本ではありますが、やる気を見せるのが一番です。入社したことで将来的にどのような活躍をしたいのか、どのような成長をしていきたいのかといった将来の抱負を書くと効果的な自己PRになりえます。ある程度は定型句を使用するのも仕方がありませんが、最後には自分の言葉で熱い気持ちを伝えることが大切です。新人の方からやる気を示すことで、先輩社員も積極的に指導をしようと考えてくれます。

新人が抱負を伝える意義は、新人側のアピール以外にも重要な影響を及ぼすことがあります。新人の言葉に先輩社員が刺激を受けるケースもあるからです。キャリアの長い社員になると初々しさを忘れ、単調に仕事をこなすようになりがちです。新人の思いに触れることで自分の若手時代を思い出し、仕事を見直すきっかけも生まれるでしょう。先輩社員へ良い刺激を与えるためにも、新人の自己紹介は真摯な言葉を載せたいところです。

仕事への意気込みを伝える

目標や抱負は大切ですが、それらだけを自己紹介で書いても「口だけなら何とでも」ととらえられる恐れがあります。また、新人は仕事についてしっかり理解できていない場合もあるので、「まずは仕事を覚えることの方が先決だろう」と反感をかうケースもありえます。

そこで、社内報の自己紹介では抱負だけでなく、どんな姿勢で仕事面の努力をしていきたいのか、どんなことに挑戦したいと考えているのかを具体的に書いてもらうようにしましょう。 意気込みを具体的に伝えれば、仕事への熱意が伝わる自己PRとなります。考えなしに大きな目標を掲げているわけではなく、しっかりとこの会社で成長していくつもりであると、先輩社員にも伝わるでしょう。

その結果、抱負だけを掲げた自己PR以上に、好印象になりやすいといえます。自己紹介では「抱負」だけでなく「叶える手段」も明確に示すのが肝心です。

【社内報の自己紹介の書き方4】謙虚な文章を心がける

社内報で自己紹介を書くときのポイントは、謙虚な文章を心がけることです。謙虚な姿勢を見せることで相手への印象を良くすることができます。話しかけやすい人と思われればコミュニケーションを取るきっかけにつながります。では謙虚な文章とはどんな内容なのでしょうか。

まず1つ目は抱負・目標は高くし過ぎていない文章です。 たとえば、「1年で営業のトップになります」と書くことで周りの営業の人は印象を悪く持つ人もいるでしょう。、意欲が強すぎて、先輩を批判しているように解釈できる言葉を書いてしまう新人も稀にいます。そうではなく、「営業で上位に入るようがんばります」と書くだけで相手へ与える印象が変わってきます。

2つ目は、誰にでもわかるような話のネタを使うことです。マイナーなネタを使うと誰もつっこんでくれません。自己紹介ではみんながわかるような話のネタを使うことをおすすめします。

また、大胆不敵に高過ぎる目標を掲げたり、礼儀がなっていなかったりすると社内で煙たがられる可能性があるでしょう。第一印象が悪くなると、今後のコミュニケーションで尾を引きかねません。

自己紹介では、謙虚な姿勢を意識してこそ、目にした人が親しみやすさを感じられます。本人が意図していなくても、「生意気」「扱いにくそう」と思われるような言葉は避けるように注意しておきましょう。推敲を繰り返し、「この表現は良く思われないかもしれない」と迷ったら、積極的に修正していきます。そして、「ご指導よろしくお願いいたします」などの一言があれば、より社内から受け入れてもらいやすくなるでしょう。

【社内報の自己紹介の書き方5】業種に合った内容にする

業種の特色に合った自己紹介にすることで社員の読む確率が上がります。

例えば、アパレル業界の場合は自分自身がどんなファッションスタイルを好んでいるか書くといいでしょう。クリエイト系の業界の場合は今まで自分が開発したことのあるもの、携わってきたこと、得意な分野などを書くことで、仕事の振られる内容が変わる可能性があります。ベンチャー企業の場合は、仕事を通して今後どんなことに挑戦していきたいのかを書いておきます。スピード感が大切であるベンチャー企業では、仕事を任されることも考えられます。どんな仕事をしたいのかアピールしておきましょう。

社内担当者は社員に自己紹介のアドバイスを!

自己紹介の書き方は教わることがないので、自己流で書いてしまう人がほとんどです。新卒や中途入社の社員には、過去にどんな自己紹介が社内で評判が高かったのかアドバイスしましょう。新人は自己PRを意識するがあまり、ルールを逸脱した文章を書いてしまう恐れがあります。新人に社内報の意義をしっかりと理解してもらい、目的に沿った原稿を提出してもらうこともまた、担当者の仕事のひとつです。社風に合わせて自己紹介を書いてもらうことで社員に読まれる確率が変わります。社内広報担当者は書き方のポイントを踏まえ、社員へのアドバイスを徹底していきましょう。

社員間のコミュニケーションをつくる上で重要な自己紹介。新人にとっても既存社員にとっても有益な企画にしていきましょう。

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