社内報のつくりかた
目次
社内報は、会社の方針を社員に伝えたり、社内のコミュニケーション促進を図ったりするなどさまざまな役割を担っています。しかし、社内報は果たして本当に会社の役に立っているのか、疑問に感じることもあるかもしれません。しかし、社内報により社内の活性化を図るだけでなく、就活生に会社を知ってもらうために活用したり、販促ツールとして活用したりする会社も増えているのです。今回は、社内報の制作が未経験の人に対して、社内報を発行する目的や意味、社員が求める社内報とはどのようなものかについて説明します!
社内報の担当者以外で、「自分の会社の社内報を話題にしている」「毎回じっくり読んでいる」という人もいるかもしれません。さすがに、社内報があることを知らない人は少ないでしょうが、発行日を知っている人や、隅から隅まで読み込んでいるという人は多くはないでしょう。
社内報は新聞や雑誌のように自分でお金を払って購入するものとは違い、一般的には社員に無料で配布されます。欲しがらなくても与えられるために、ありがたさが薄いように感じてしまうのかもしれません。日々変化する国際情勢や業界のさまざまな情報を取りこぼさないようにするのに精一杯で、社内のことは後回しになりがちということもあるでしょう。
そのため、社内報は誰のためのもので、どのような意味があるかを今一度考えてみる必要があります。社内報はもちろん、社員のためのものです。会社にはさまざまな部署があり、支店や営業所などもあります。1つの部署にいると自社にどのような社員がいて、どのような仕事をしているのかを深く知る機会はなかなかありません。社内報によって、自分が知らない部署や地域でがんばっている社員を知ることができ、一体感を感じやすくなるでしょう。
新入社員にとっても、社内報を読むことで会社のさまざまな情報が得られ、会社についての理解を深めることができます。社内報は社員同士の連帯感や会社への帰属意識を高め、仕事へのモチベーションをアップするきっかけづくりに役立ちます。間接的に会社の業績にも貢献しているといえるでしょう。
毎日社員同士が顔を合わせ、言葉を交わすことができる規模の会社であれば、社内報は不要といえます。なぜなら、意思の疎通や情報共有が直接できるからです。しかし、従業員数が300人以上になると、そうはいきません。社内の情報が一元化された社内報が必要になってくるのです。
社内報には、さまざまな役割があります。まず、「目標の共有」です。規模の大きい会社では、社長と従業員の距離は遠くなり、社長の声や考え方を直接聞くことは難しくなります。社内報に経営方針や目指すべき目標を記すことで、すべての社員に会社の考え方を平等に伝え、コンプライアンスを周知させることができるのです。
また、「情報の公開と共有」も社内報の役割です。社内にさまざまなうわさや情報が飛び交うと、社員が疑心暗鬼に陥ってしまいます。真偽の確認ができないと不安になります。自社の経営状況や実情、人事などの機微な情報について、正確な情報を社員に伝えることができるのは社内報です。社員も社内報の情報であれば信頼し、不安も解消できるでしょう。
さらに、社内報は「教育および気付きの場」にもなります。社内外の人物や商品、サービス、事象などを取り上げたり、問題を提起したりすることで、従業員と経営陣を啓蒙するのです。インターネットやスマートフォンでは自分が欲しい情報や興味のある情報ばかり入手してしまいがちですが、視点が異なる情報が刺激になることもあるでしょう。社員を考えさせたり、学んだりさせるきっかけにもなるのです。
さらに「風通しのよい活力ある風土づくり」にも役立ちます。社内報は、会社や会社を取り巻く情勢を編纂し続けながら歴史や企業文化を醸成するのです。そして、それらは先々の社員たちにも受け継がれていくでしょう。
社内報はさまざまな役割を担うことができる、社内コミュニケーションのツールです。社員にとってより有用で価値ある社内報にするために、社内報の担当者としてするべきことをお伝えします。
まず、社内報の発行目的を明確にし、社内に告知することです。発行目的は、社員に社内報の意義についての理解を深めてもらうと同時に、作り手である担当者の拠り所にもなります。
どんな作り手が、どんな思いで作っているのかを折に触れて伝えるのも良いでしょう。作り手の「顔」が見えると、信頼感や安心感、親近感が生まれます。さらに、社内報を社内でどのように活用して欲しいかを周知させることも必要です。社内報は単に読んでもらうだけでなく、読むことで組織の活性化につながったり、新たな試みをするきっかけになったりすることが期待されています。社内のムーブメントを生み出すことができれば、社内報をより輝かせることができるでしょう。
読者を知ることも重要です。社内報の読者は社員ですから、社員を知らなければ、社員が求める情報や記事は書けません。社内報の担当者は、読者である社員について知る努力をするべきでしょう。発行目的に合致した企画や立案がされているかを振り返ることも大切です。読者の声や反応に常に注意深く耳を傾けて、社内報作りに反映させるようにしましょう。
社員に読みたいと思ってもらえる社内報であるために、社員が社内報に何を求めているかを知る必要があります。読者である社員について知らなければ、何に関心や興味、問題意識を持っているのかを知ることはできません。日ごろから社内や現場を訪ねて、社員と直に接しながら生の声を聴くことも大切です。
社員が知りたい社内の情報はさまざまです。一般的には、会社の業績や経営状況、将来のビジョン、人事や労働条件、会社の行事や活動、社員の紹介などが社内報で良く取り上げられる傾向にあります。直接話を聞く機会がない役員や、海外支社の支社長の話なども、興味を持つ社員は多いでしょう。
さらに、取引先やユーザーの声なども社員にとって共通の関心事になります。身近にいる社員やアルバイト、パートの人たちの人物像や、どんな気持ちで働いているのかなども興味深いはずです。同じ会社で働いている人について知りたいと思うのは人情でしょう。普段は接することがない人や、さまざまな立場の人の輪郭や背景を浮かび上がらせることができるのも、社内報ならではです。
社員といっても企業体が大きくなればなるほど、年齢層は幅広く、仕事内容や職場、国籍が違うこともあるでしょう。漠然と全社員向けの社内報を作っていては、内容がぼやけてしまい、読者をひきつけることはできません。社内報を作る際は、ターゲットを絞り、ターゲットが求めているものに照準を合わせて伝えるようにしましょう。ぴったり照準を合わせることができれば、強く共感してもらえるはずです。
発行する号によってターゲットを変える方法もあります。例えば、4月であれば新入社員をターゲットにして、新入社員が興味を持ちそうな情報に絞ります。メインターゲットを新入社員に絞っても、OJT担当者や人事担当のコメントなどを合わせて紹介すると、OJT担当の周囲の社員たちにも興味を持ってもらえるでしょう。
苦労して社内報を作っても、読んでもらえないと社内報の存在意義が揺らいでしまいかねません。多くの社員に読んでもらうために、ターゲットを絞らずに作ってしまうと、結局は誰にも共感を得られない社内報になってしまいます。社員を知り、ターゲットを絞ったうえで社員に読んでもらえる社内報を作ることが重要です。試行錯誤しながら作った社内報は、いつか会社の歴史の1ページになるでしょう!
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