社内報のつくりかた
社内報の担当者になると原稿を書いたり、確認する機会が多くあります。
そんな中、気になることといえば「言葉」の正しい表記について・・・
そこで今回は、当社の社内報編集スタッフが選んだ気をつけたい言葉たちをまとめてお届けします!
文章を書いたり読んだりしていると、日本語は同音異義語がありすぎてまぎらわしい…とつくづく思います。社内報の校正をしていてよく見かける間違えやすい漢字変換の例をいくつかご紹介いたします。
●「追求」と「追及」
「追求」➤ 追いかけ求めること。 使用例:「サービスの向上を追求する」
「追及」➤ 責任などを追い責めること。 使用例:「責任を追及する」
普段、目にする機会が多いのはどちらかと言えば「追及」の方ではないかと思います。そのためかどうしても「追求」を使うべき場面でも、うっかり「追及」を選びがちですよね。
●「回答」と「解答」
「回答」➤ 質問や要求に対する返事。 使用例:「アンケートに回答する」
「解答」➤ 問題を解いて答えを出すこと。またはその答え。 使用例:「クイズの解答発表」
こちらも気を付けていないとうっかり間違えてしまう漢字です。「解答」は、問題があって、それを解くという流れがあった上で使われる言葉なんですね。それに対し、「回答」は答えると同義ですね。
●「超える」と「越える」
「超える」➤ 限界を過ぎてそれ以上になる。 使用例:「予算を超える」
「越える」➤ 物の上を過ぎていく。その時を経過する。 使用例:「閑散期を越える」
どちらも社内報にたびたび登場する言葉ですね。「越える」は期間や距離など決まった長さのものを過ぎるイメージでしょうか。「超える」はある基準や限度を上回るという意味です。
●「制作」と「製作」
「制作」➤ 定めつくること。芸術的なものをつくること。 使用例:「社内報の制作」
「製作」➤ 実用的なものをつくること。 使用例:「機械の製作」
今回ご紹介した中では、一番区別が難しいなぁと思いました。ですが、社内報作りは「制作」ですね!そのことを改めて認識し、社内報作りも芸術の一部なんだなぁと少し嬉しくなったのでした!
この他にもまだまだたくさんありますが、今回は社内報で頻出の言葉を選んでみました。
次は読み方同じ!意味も同じ!でも、使うシーンがちょっと違う?そんな使い分けができたらカッコいい漢字についてお話します。
●「頂く」と「戴く」
「頂く」➤「頂」という漢字は「頭のてっぺん」や「いちばん高いところ」の意です。「頂く」とは、「大切にする」、「敬って扱う」という意味があり、主に「人の行為」に対して使われます。例でいうと、「お客様にお越し頂く」、「時間を頂く」などです。
「戴く」➤「戴」という漢字は「頭の上にのせておく」の意です。「戴く」とは、「ありがたく受ける」という意味があり、主に「目に見える物をもらう」ときに使われます。例でいうと、「お土産を戴く」、「冠を戴く」などです。
「戴く」の方は、普段はなかなかお目にかかれない漢字ですよね。平仮名で「いただく」と書く例もよく見受けられます。ですが、調べてみると二つの漢字には上記のような使い方の違いがありました。
●「生かす」と「活かす」
「生かす」➤「生」という漢字は「生息」や「生活」などで使われるように生命にかかわることを表し、「生かす」とは「死なないようにする」という意味があります。例でいうと、「捕らえた虫を生かしておく」などです。
「活かす」➤「活」という漢字は「活動」や「活躍」などで使われるように勢いよく動くことを表し、「活かす」とは「有効に使う」という意味があります。例でいうと「経験を活かす」などです。 社内報を読んでいると、「生かす」と「活かす」はとてもよく出てきます。こちらも調べてみると、上記のような違いがありました。しかし、「活かす」の使い方は常用漢字に入ってはおらず、公用文などでは「生かす」の方を用いるようです。使い分けに迷ったときは、「生かす」を使うとよいでしょう。
「ください」「下さい」、「いく」「行く」など、社内報を校正していると「一体どちらに統一するのが正しいの?」と表記の選び方に悩まれる方が多いのではないでしょうか。
結局、何が正しいの!?と悩まれているときに指標となるツールが、共同通信社が発行している『記者ハンドブック』です。
新聞や雑誌、テレビなど、多くのメディアでも使用されている日本語の統一基準ツールです。
「正しい送り仮名の付け方」や「漢字とひらがなの正しい使い分け」「敬称や肩書きの正しい書き方」といった基本的なルールから、「スポーツ用語」や「差別用語」「皇室用語」といった専門的なルールまで、日本語のあらゆる基準が詰まっています。
社内報のすべての表記をこの記者ハンドブックに合わせることは難しいですが、表記の仕方に迷った際には参考になること間違いなし!校正に悩む社内報担当者の心のよりどころとなってくれます。
さらに記者ハンドブックを参考に、自社の社内報で最低限統一しておきたい表記リストを作っておくと、校正時には大変便利です。
校正ルールを作るのも、それをチェックするのもなかなか大変ですが、少しずつ試してみると、クオリティの高い紙面づくりにつながります。一緒にがんばりましょう。
【関連リンク】
スッキリ解消!社内報の「校正」に関連する記事7選!
https://nippon-pr-center.com/column/201007/
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