社内報のつくりかた
こんにちは!takaです!
今回は、社内報ページを構成する重要な要素「書体(フォント)」についてです。
社内報などの印刷物の文字(書体)は、活版印刷の「活字」を職人さんが揃えていた時代から、写植機という投影機を使用した写植文字の時代に移りかわり、1980年代後半のDTP登場によりデジタルデータの文字「フォント」が開発され、現在ではほぼ全ての印刷物でデジタルデータのフォントが使用されています。
DTP創生期は、書体数も少なく、1書体あたりの価格も高価だった為、必然的に使用できるフォントのバリエーションは限られ、デザインも制限されてしまうこともあり、写植文字を使用してアナログで紙版下を作製をする流れが残ることになりました。
DTPフォントの形式は、「OCFフォント」から「CIDフォント」へ新化し、PDFファイルへのフォント埋め込みが可能になり、書体のバリエーションも増加して行きましたが、プリンター専用の高価な高解像フォントが別に必用だったりとフォントの扱いに制限の多い時代が暫らく続くことになります。
その後、1997年にWindowsとmacOSの双方で同じフォントファイルが利用できる「OpenTypeフォント」が開発され、プリント用の高解像フォントも不要になり、DTPフォントの扱いが格段にシンプルになりました。
2005年に、DTPフォントの主流となっていたモリサワが年間契約フォントライセンスサービス「MORISAWA PASSPORT」開始したことを切っ掛けに、フォントメーカー各社が年間契約制のフォントパッケージ販売を開始することとなり、比較的安価な価格で豊富な書体を使用できる環境が整いました。
このライセンスパッケージフォントの登場で、DTP制作で様々な書体を気軽に使用できる環境が整い、書体によるデザインの幅は格段に広くなりました。
サービス開始当初は、限定的な書体しか提供されていませんでしたが、年々使用可能な書体が追加されて、現在では数千書体を提供するサービスも出て来ています。
社内報制作に関わる担当者の方でも、データ制作に関わるデザイナー以外は、フォントの種別まで指定されることは少ないかもしれませんが、書体に拘って紙面のデザインをみてみるのも面白いと思います。
年間ライセンス契約のフォントサービスの中から、代表的なフォントメーカーをいくつか紹介させて頂きます。
1)MORISAWAPASSPORT
フォントメーカーの老舗モリサワが2005年に開始したサービス。
「リュウミン」「新ゴ」など、モリサワ書体全ての他、ヒラギノ書体 89、タイプバンク書体 153など全1000書体以上が使用できます。DTP制作には必須のフォントサービス。
PC1台につき、年間49,800円(税抜)
2)LETS
フォントワークスが提供する年間契約制のフォントサービス。
「ロダン」「セザンヌ」など、日本語フォント 474書体。欧文フォントコレクション5,723書体を含む全6000以上の書体を使用することができる。写真素材やプラグインなど無償で使える便利なデザインサポートツールも提供されます。
PC1台につき、年間36,000円(税抜)+入会金30,000円(税抜)1事業所
3)イワタLETS
(株)イワタの各種フォント『イワタコレクション』が使用できる年間定額制フォントサービス。
伝統的なイワタの明朝体オールド・ゴシック体オールドをはじめ、新聞書体、学参フォントなど、本文組に向いたイワタフォント153書体が提供されます。
PC1台につき、年間36,000円(税抜)+入会金30,000円(税抜)1事業所
4)DynaSmart
台湾のダイナコムウェア社が提供する年間ライセンス。ダイナフォント1,159書体の他、 欧文3,007書体が特典書体として提供される。教育を目的とした使用でのみを許可した学生版は、4年契約で9,800円という低価格で使用することが出来ます。
PC1台につき、年間25,000円(税抜) 学生版 4年契約・PC1台 9,800円 (税別)
5)Monotype LETS
130年の歴史を誇る Monotype の豊富なフォントライブラリーからセレクトされた9,000書体以上の欧文/多言語フォントを年間契約で利用できる年間定額制フォントサービスです。Helvetica、Frutiger、Optima など世界的に有名かつ高品位な欧文フォントや、Monotype初のオリジナル日本語フォント「たづがね角ゴシック」を収録。
PC1台につき、年間36,000円(税抜)+入会金30,000円(税抜)1事業所
DTPが始まったばかりの頃は、書体一つを購入するのも相当な覚悟と資金が必要でしたが、年間数万円で様々な書体が使える時代になり気軽に新しい書体を導入することができるようになりました。
今回ご紹介させて頂いたように、現在のDTPフォント(書体)は数えきれないほどの選択肢があります。
制作会社によっては、対応フォントが限らていることも多いのですが、 フォントの導入費用も以前ほどかからなくなってきているので、どうしても使いたいフォントがあれば相談をしてみてください。
フォント(書体)によって、伝わるイメージや読みやすさも大きく変わってきます。 皆様も、この贅沢なフォント環境を利用して、より効果的に情報が伝わる紙面作りを考えてみてください。
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