社内報のつくりかた
「依頼した文字量に対して提出された原稿が大幅にオーバーしている!」なんてこと、日常茶飯事ですよね?
こんにちは、nocoです。この社内報あるある、企業によって対応はマチマチですが、基本的には担当者の方が文字数に合わせて調整することが多いようです。
でも、一口に調整と言っても、結構骨の折れるもの。できるだけ手間をかけずに、チャチャっと終わらせてしまいたいですよね。
そこで、今回は私が実践している、文字数オーバーしてしまった文章を縮める修正のコツをお伝えします。
まず、テキストを修正するときは「引いて見る」ことが大切です。抽象的な表現になってしまいますが、一言一句を追いかけてしまうとどれも落とせない言葉のように思えてきて、迷ってしまいます。常に客観的に全体を見ることを心がけましょう。
では、例文を見ながら具体的なコツをご紹介します。
【例文】160Wに対して約240Wの原稿
「まずは『契約件数No.1』になることにこだわりたいと思っています。そのためにはまず、毎月の目標をしっかりと達成していくことが大切だと思います。また同時に既存商品でカバーできないお客様に対し積極的にカスタマイズ商品をご提案し、時には商品開発部に正規の商品化を提言するくらい、お客様の要望を叶えることを徹底していきます。今年で無事に50周年を迎えました。かつて先人たちが切り拓いてくださったおかげで今の私たちがあるように、今度は私たちが後陣のためにも私たちの成長への道筋を作っていきましょう!」
※前提として、あまり文章を書くことに慣れていない、社内報制作の場面でよく拝見するような文章のトーンで作成しております。
約80Wのオーバーです。プライベートな話題などの場合は、何かエピソードを1つ外すなどすれば割と簡単に減らせる量ですが、「今期の目標」など特集的な内容や他の人との差別化のためにより具体的な言葉を出したい企画の場合は、ごっそり減らすことが難しくなってきます。こんなときは、全体的に少しずつ減らしていくしかありません。
以下の順番で文章を修正していきます。
①できる限り断言する表現にする
②なくても意味が通じる言葉は削除
③意味が変わらない短い言葉に置き換える
④敬体を常体にする
⑤何度も使っている重複ワードを減らす
⑥例え表現を減らす、なくす
⑦文章をまとめる、分ける
これに従って修正したものがこちら。
【修正後例】
「『契約件数No.1』にこだわるために、月次目標をしっかり達成していきます。また、既存商品が合わないお客様に対し積極的にカスタマイズをご提案するなど要望を叶えることを徹底していきます。今年で50周年を迎えました。かつて先人たちが切り拓いてくれたおかげで今があります。今度は私たちが、後陣のためにも成長への道筋を作っていきましょう!」
詳しく解説すると…
①できる限り断言する表現にする
まずは手っ取り早く語尾から調整してみます。例文にもあるように「思っています」「思います」という言葉を多用する人は結構いますが、あまりに続くと文字数が増えるだけでなく、何となくあいまいな、自信がなさそうな印象を受けて説得力が薄れてしまいます。できる限り1人のコメントの中に使うのは1回程度に留め、「~します」「~です」という断定に変えましょう。
②なくても意味が通じる言葉は削除
例文では、冒頭の「まずは」はなくてもいいと思います。この前に何か文脈があり、その続きということであれば意味も出ますが、この場合は不要です。そして、無意識に使ってしまうのが「~していくこと」など「こと」を付けて名詞化する文章です。例えば「確認することを徹底して下さい」は「確認を徹底して下さい」とできます。この表現もあまり多用すると文章が全体的に間延びした印象になりますので、減らせるところは減らしましょう。
このように、文章を何度か流して読んでみて、なくても話に影響がないと判断した言葉はどんどん取ったり短くしたりします。
③意味が変わらない短い言葉に置き換える
例えば、例文の「毎月の」を「月次」とするような同じ意味の言葉で少しでも短いものに替えたり、「既存商品でカバーできない」を「既存商品が合わない」と言いたいことを変えないように違う言葉に替えたりして、削っていきます。
④敬体を常体にする
基本的に社内の人に対して言う言葉であれば「です・ます」調までの丁寧語でいいかと思います。「くださった」などの敬語は文字が多くなるだけでなく、繰り返し出てくると読むリズムも悪くなります。
⑤何度も使っている重複ワードを減らす
例文は極端に作っていますが、無意識にいつも使ってしまう言葉など、つい繰り返してしまうことはよくあります。あえて繰り返すことで協調したり効果的だったりする場合はよいのですが、単純にくどくなるだけ……という場合は減らしましょう。
⑥例えや比喩表現を減らす、なくす
より言葉に説得力を持たせるために比喩表現を加えたり、わかりやすく具体的に説明するために「例えば…」と入れたりすることは、読者にとって決して邪魔なものではありません。それによりイメージしやすくなり、より伝わる文章になるからです。しかし既に述べていることを、言葉を替えたりより詳しく説明したり、というのはある意味内容が重複していることになりますので、限られた文字量の中では優先順位は低くなります。
⑦文章をまとめる、分ける
前述の⑥とこの⑦は、①~⑤をやったけどまだ多い、という場合に使います。例文の場合、冒頭の2文が「そのために」とつながる文脈で語られていたため、これをつなげました。反対に、文末の2文は、重複ワードもありリズムが悪かったため2つに分けました。それぞれを簡潔な言い方に変えることで、より強さや意志を出すこともできました。
大まかに修正を加えた箇所をまとめると、こんな感じです。
社内報では、あまり元の原稿を変えないようにしている担当者の方が多いかと思いますが、そうは言っても、読者が読みやすいデザインや文字量も意識する必要があります。
今回ご紹介したコツの①~⑤は、そんなに文章が変わった印象を受けないので、おすすめです。テキストの文字量修正でお困りの方は、ぜひ試してみて下さいね!
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