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社内報のつくりかた

インナーブランディングを社内報で実践するコンテンツとは?

2020.11.10

2018.02.16

社内報でインナーブランディングを進める時に、どのようなコンテンツが考えられるのかを解説していきます。

社長メッセージの主語を大切に

経営メッセージを伝えていくことを目的とした社内報でインナーブランディングを進める際に、必ず必要となるコンテンツは社長メッセージです。企業のトップ自身が、会社をどのようにしていきたいのか、その中で社員・従業員の皆さんにどのような行動、企業活動に取り組んで欲しいのか、それを直接ダイレクトに語りかけることは重要です。

その時に大切なのは、原稿の中で2つの主語が存在するということです。1つは社長自身の思いや目標を社員や従業員に理解してもらうための「私」という主語です。社長のオリジナルの考え方や理想、目指すべき方向性などを説明する時は、全部この「私」という主語から始まる文章になります。

もう1つは、社長も含めた会社全体を示す「私たち」という主語です。会社全体では、将来はこのような姿を目指す。会社は、社員や従業員に対してこのようなことを約束する。会社は、このような行動を社員や従業員に期待し、お客様に対してこのように接してほしい。このような会社全体からの視点で語りかける場合は、全部「当社」や「私たち」という主語が使われることになります。

インナーブランディングで大切なことは、そのブランディングの仕掛け人である社長自身の考え方や方針を説明して理解してもらった上で、社長も含めた会社全体では、このように変わっていく、進化していくという全体の未来ビジョンを見せることです。 

しかし、よく見られるインナーブランディングのための社長メッセージでは、どちらか一方の主語に偏ったものが散見されます。このようにして主語を明確にするためには、メッセージの中で、これは社長が自分自身の思いを語りかけているのか、これは会社全体の方向性や未来ビジョンを語っているのか、そして社員や従業員に対してどのようにお客様と接してほしいといっているのか整理することが重要です。そうすることによって、読者である社員や従業員は、メッセージの内容をより深く理解することができるようになるのです。

外部向けに公開されているものをそのまま載せない 

会社の未来を描いた中期経営計画なども、インナーブランディングを進める上では、欠かすことのできないコンテンツです。しかし多くの社内報では、ホームページなどで公開されているものをそのまま載せている場合があります。これは避けるべきです。
社外向けに発表されている中期経営計画のチャートや説明などを、そのまま社内報に載せるだけでは彼らからすると目新しい情報は何もないことになるのです。

そこで、社内報で載せる中期経営計画は、必ず社員や従業員の行動指針や中期経営計画を達成するための注力ポイントを掲載するようにしましょう。つまり社内向けに、社員や従業員の方向けに中期経営計画を翻訳することが大切なのです。

管理職やマネージャーが部下の方々にポイントを解説することを狙って、社内報に中期経営計画を掲載する場合でも同じです。チャートをそのまま載せるのではなく、ポイントを整理したチャートや説明をメインにして、チャートは小さく載せる位でいいのです。

このように中期経営計画などを掲載する時に、担当者として注意すべきことは、まずしっかりと計画の中身を理解し把握しておくことです。そうしないと、外部向けに公開した計画を、社内向けに翻訳してポイントを整理しチャート化するようなことができなくなります。また計画を達成するための各部の状況や事情も把握し、調整しなくてはなりません。そのような社内のコミュニケーションの司令塔としての役割を果たす必要があるのです。

みんなが主人公であるという視点  

社員間のコミュニケーションを活性化することを目的とした社内報のインナーブランディングでは、それを実行する社員や従業員を主人公としたコンテンツが大切です。各部のマネージャークラスのインタビューや、新たな新製品やサービスの開発秘話などの取材記事がこれにあたります。これらのコンテンツで重要なことは、社員・従業員全員がインナーブランディングを支えているという視点です。

このような視点が加わることで、各コンテンツの結論に必ずインナーブランディングに紐づくキーワードが前面に出てくるようになります。

そのためには、インタビューや取材の質問項目の中に、インナーブランディングとの位置づけや果たすべき役割を聞き出すように工夫しましょう。そのようにして意識的に紐づけた質問をすることで、各部がどのようにしてインナーブランディングに取り組んでいるか、または取り組んでいこうとしているのかがわかります。その中には、社内全体にも通じるインナーブランディングを浸透させ達成させるヒントが隠れています。社員や従業員が生き生きとして仕事に取り組める、モチベーションを高めるキーワードが出てくれば、そのコンテンツを社内報に掲載する意味が出てきます。

インナーブランディングで大切なことは、社員や従業員がやる気をもって取り組んでいくことです。社内報に掲載するコンテンツは、読者である社員や従業員にとって役にたつ、面白いということはもちろん、「みんな頑張っているな。私たちも頑張ろう」という高揚感や「こうすればいいのか。こう考えればいいのか」という気づきを与えるようなものでなくてはなりません。そのためには、インナーブランディングを進めていくのは、私たちなのだ。みんなが主人公なのだという視点が大切なのです。

様々な企業活動がインナーブランディングの方向性と一致している。その企業活動を支える社員や従業員がインナーブランディングを支えている。このようなメッセージを、何回も繰り返し掲載していきましょう。

本音も入れながら、具体的な議論を            

社員や従業員の生の声を掲載するコンテンツとしては、座談会や対談が有効です。しかし、大半の社内報での対談や座談会では、きれいに編集された言葉が並んでいます。社内報の担当部署として社内とはいえ公表されるコンテンツである以上、ある程度の編集は必要なのですが、実際の取材現場では、もっと様々な本音や議論も行われているはずです。

インナーブランディングの中には、高いハードルの目標やこれまでの社内的な慣習を大きく変更するといった、社員や従業員の意識改革を狙ったものがあります。意識改革というのは、社員や従業員の皆さんには、大きな苦痛や努力を強いる場合があります。そして、その苦痛や努力に対しては、社員や従業員は、様々な意見や批判を持ちます。肯定的な意見もあれば否定的な批判もあります。そしてそれらの意見や批判を目にした時、新たな意見や共感などが生まれます。このような様々な意見や考え方がぶつかり合う話し合いの場を持つことが、インナーブランディングには重要です。

座談会や対談は、そのような話し合いの疑似体験ができるコンテンツです。様々な職位職制、部署、マネージャークラスの方が、意見をぶつけ合う、様々な視点から発言する、その中には、インナーブランディングに対する批判などもあるでしょう。これらの意見や議論は、できるだけ編集せずにそのまま掲載しましょう。

もちろん、あまりにもマイナスイメージしかない意見が出た場合には、取材の時に、その意見の真意を確認して、意見の裏側にある苦悩や葛藤などを引き出していくようにして、その苦悩や葛藤している内容を掲載するようにしましょう。このような苦悩や葛藤は、人が成長していく上で越えなくてはならない壁のようなものです。そして同じような苦悩や葛藤を抱えている社員や従業員もいます。彼らにとっては、同じように悩んでいる社員や従業員がいること、そしてそれを乗り越えようと努力していることを知ることも大切なことなのです。

まとめ 編集者は翻訳者という気概をもって          

インナーブランディングに必要なコンテンツは、社長メッセージや中期経営計画など、会社側から情報発信するものと、その情報発信を受けて、社員や従業員、マネージャークラスがどのようにしていくべきか、どのように考えて行動していくべきかという気づきや意見、モチベーションを高めるインタビューや取材記事、対談や座談会などがあります。

いずれにしても、編集に携わる担当の方に心がけていただきたいのは、社内報の読者である社員や従業員の方にわかりやすく伝える、翻訳者としての気概をもって取り組んでいただきたいと思います。そのためには、インナーブランディングで伝える内容をきちんと理解すること、そして将来の会社の姿を思い浮かべて、今何を伝えるべきか、ということを常に考えておく必要があると思います。

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