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社内報のつくりかた

社内広報は何のため?お知らせ係からの脱却を目指す

2018.08.03

社内広報は何のため?お知らせ係からの脱却を目指す

社内報を定期的に発行しているという会社は世の中にたくさんあります。しかし、社内報の役割をきちんと理解したうえで、社内報を発行している会社はあまり多くないのが現状です。社内報は単に社員に向けて会社内のいろいろな情報を知らせるものだと思われていますが、実はそうではありません。
社内報とは、社内に向けた「広報」として非常に重要な仕事を担っており、消費者向けのブランディングと変わらない役割を持っているものなのです。

組織活性化の切り札!「社内広報」とは?

社内広報とは、社内および社外の情報発信やコミュニケーションに関わるすべてのものをいいます。たとえば、社内で使用するメールや回覧物、壁に貼り出される掲示物など、あらゆるものが社内広報になります。社内報を発行しているかどうかは関係ありません。社外向けのものでも、いわゆるIR(インベスター・リレーションズ)は、社外に企業情報を発信するものですから社内広報の一つといえます。

社内広報の役割は、会社の情報を社内または社外に正確に伝えるだけでなく、受け取った人に会社が求める何らかの行動を取ってもらうことです。たとえば、社内の回覧物や掲示物でイベントを告知する場合であれば、単にイベントの日時を知らせるだけでなく、そのイベントに参加してもらうことが目的になります。IRは、会社の業績などを伝えることで投資を促すという目的があります。つまり、情報を提供することで望む行動を促すこと、これが社内広報の役割です。

さらに、社内広報は社内組織の活性化などにも有効な方法です。たとえば、社内では会社の理念やビジョンの共有とともに、売上目標など具体的な目標の達成が求められます。しかし、現実には目先の売上目標などに注意が向いてしまって、理念やビジョンのことはつい忘れがちになってしまいます。理念・ビジョンと業績とは両輪ですから、どちらが欠けても会社の成長は望めません。そこで、社内広報が活躍することで理念・ビジョンと目標との間にうまく橋を架けることができるようになるのです。会社が望むあり方と現状とをうまくつなぐものが社内広報だといえるでしょう。

平時の準備が必須!社内広報がクライシス時に果たす役割

社内広報には、社内の情報を伝えるほかに非常に重要な役割があります。社内広報には、会社が存続して行くうえで起こりうるさまざまなクライシスに対応できるよう平時から備える役目を持っているのです。

まず、社内広報はコンプライアンス意識の醸成に役立ちます。近年、SNSなどで個人が自由に情報発信できる世の中になってきました。これまでは、「会社としてどんな情報を発信していくか」が重要でしたが、現代では社員一人ひとりの発信が影響を持つ時代です。社内広報で社員をうまく啓蒙することができれば、社員が自分の発信力を活かして会社の魅力を発信するようになります。

それに伴って、会社の認知度を上げたりブランド力を強めたりすることができるようになります。SNSなどによる情報発信には炎上リスクなどが懸念されますが、社内報でコンプライアンスについて周知させて、社員の不適切な投稿を事前に防止することも可能です。つまり、社内広報によって万一の場合に起こりうるブランド低下リスクも防止できるというわけです。

さらに、社内広報は自社の活動と現実社会とのギャップが起きないようにするという目的も持っています。たとえば、世間でいま重視されている考え方などを紹介すれば、会社は自社の事業や取り組みが世の中のニーズや問題意識から離れていないかをチェックできます。会社が社会の動きを常時キャッチアップして事業を行うためにも、社内広報はとても重要な役割を果たすのです。

社内広報ツールの1つ「社内報」は従業員が会社を「自分ごと」化するためのツール

社内広報のツールの一つが「社内報」です。この社内報は、従業員に会社のことを理解し、「自分ごと化」するためのツールになっています。レイアウトやデザインを工夫し、社員一人ひとりを載せるなどして読まれる社内報を作っていけば、社員は社内報に書いてある情報を自分ごととして捉えやすくなります。

例えば、よい社内報を作れば、社内報で告知されているイベントにも積極的に参加してくれるでしょう。社内報で会社のカラーや特徴的なイメージを繰り返して載せれば、会社の一員であるという意識も自然に高まります。社内報を通じて会社に自然と意識が向くようになり、会社を「自分ごと化」して捉えられるようになるのです。

会社を自分ごと化して捉えられるようになると、社員であることの自覚が芽生え、会社への帰属意識が高まります。会社への帰属意識が高まれば、会社の価値を上げるような行動を取り、逆に会社の価値を下げるような行動は取らないように気をつけるようになるでしょう。つまり、社内報を通じて会社のブランディングやクライシス時の対応も可能になるというわけです。そして、こうした一連の流れの結果として会社の業績も徐々に上がっていくことでしょう。

このように社内広報は、単なる会社情報のお知らせ係ではなく、会社のブランディングやクライシス対応、さらには業績にも影響を与えるような大きな役割を担っているのだといえます。

ひとつの情報を複数ツールで発信!従業員数が多く年齢層が幅広いケース

社内広報は、情報を対象者へスピーディに届けるのが仕事といえます。しかし、従業員数が多く年齢層が幅広い会社では、従業員全体に一つの情報をもれなく伝えるだけでも至難の業です。そこで、同じ情報を伝える場合に、対象者に合わせて複数のチャネルを使い分けて社内広報を行っている企業もあります。 

例えば、社員だけでなくアルバイトも多数いるような大企業では、人数も多く年齢層も幅広いので、必要な情報がタイムリーにうまく伝わりません。そこで、情報を受け取る側に合わせて複数のツールを使って情報発信することで、情報伝達の効率化を図ることができるようになります。会社が行う情報発信の方法は、紙ベースの社内報だけではありません。ウェブサイトやメルマガ、社内メールやSNSなど複数の手段がありますが、これらをいくつか組み合わせて同時に使うのです。

例えば、社内報でイベント告知したい場合は、まず従業員全般に向けて社内報などで情報発信します。そして、同時にアルバイト社員のコミュニケーションツールであるウェブサイトからも情報を流します。このように対象者の属性を考慮して、相手が受け取りやすい方法で情報発信することで、たくさんの従業員に大切な情報をしっかり届けることが可能になるというわけです。

こうした施策を考えて実行していくのも、社内広報の重要な仕事になります。会社の規模が大きくなればなるほど、社内広報の役割も大きくなっていくでしょう。 

本質は同じ!社内広報と消費者向けのブランディング

社内広報というと、何か社内だけで行う特別なものに感じられるかもしれません。しかし、実際には社内広報と消費者向けのブランディングは、本質的には同じといえるものです。

社内広報は社内の情報を1カ所に集め、社内・社外に向けてさまざまな情報発信を行っています。社内報を発行することで社員の会社への帰属意識を高め、会社を自分ごと化して捉えさせます。こうすることで、社員自ら会社のブランディングに貢献したり、コンプライアンスの意識を高めてブランド低下リスクを防止したりしているというわけです。

こうした活動を見ると、社内広報は、いわば会社の中にある広告会社のようなものです。社員に向けて会社の認知度を上げ、会社への帰属意識を高めるという点では、消費者向けのブランディングと何ら変わらないといえます。

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